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2008.06.15
雄天原 第4章 小猫校 22
キルとカズは保猫園に9匹の仔猫を抱えて帰って来た。
すでに、羽獣まで行った仔猫の能力値は、他の猫たちとは比べ物にはならなかったが、
ほんの数時間の内に、新しく猫になった仔猫たちはレベルを上げていった。
というか・・・最初から保猫室にいた仔猫たちが、9匹の仔猫に恐れをなし、
逃げ回るようになってしまった事もあるのだけど。
「この分だと、明日までには小猫校の方に引き渡す感じね」
溜息を付きながら、キルはカズを見た。
顎に手を当てて、カズは考え込んでいた。
「おぅ・・・まぁ・・・あれだ・・・俺の所でも数日・・・位だろな」
物怖じせず常に挑戦的な・・・仔猫にあるまじき行動を見て・・・
まぁ犬系の羽獣だったんだしと・・・嘆息した。
何しろ、9匹は群れるのだ・・・狼の群れのような・・・
そりゃ、猫科の動物で群れを成すものもいるけれど・・・
違和感が否めなかった。
その中で頭は、タケという一番最後に保護した金色の目を持つ真っ白な猫だった。
生前は、水のTOPだった男・・・氷澄が遠い未来から感謝の念を送り届けた・・・
その人生の最後の最後まで、氷澄を守り、尽くし続けたTOP洸洋だった。
その功徳か、因果応報というべきか、タケの能力値は べらぼうに高かった。
過去と見比べても、1、2を争うのではないかと・・・
成獣人になったら、向かう所 敵なしになるだろう事は、想像がついた。
仔猫の内にその魂を囚われなければ・・・の話だが・・・
どちらにしても、大切に育てなければいけない魂である事に変わりはない。
「アヤと関らせたくはないんだけど・・・」
「そりゃ、むりだろ・・・アヤを隠しとくわけにもいかない」
「あの子は僕にとって、とても大切な子なんだ・・・」
「予言に従って見つけ出した娘だからか?」
「・・・あの子の大切な人生を・・・僕は・・・」
「キルが見つけ出さなくても、奴等の餌食になっていたさ」
キルは不用意なカズの発言に無性に腹が立った。
「そんな事、わからないじゃないか」
「キル・・・アヤの家系、ちゃんと調べてみたか?」
「えっ?!」
「アヤの生前の名前・・・梶原彩音だろ・・・梶原家代々の調べてみたか」
「いや、アヤの曽祖父母まで・・・だけど」
「詰めが甘いな、キル」
ニヤニヤしたまま、それ以上言わないカズにキルが詰め寄る。
「何を知ってる、 正直に言って、カズ!」
「うーん・・・どうするかな」
「ちょっとそれ、どういうこと?」
「ははは、まぁ・・・自分の胸に聞けよ」
カズは逃げ出した。
キルは、途中まで追いかけたが、レベル上昇のため、
仔猫たちにリボンを付け直さなければならなくて・・・歯噛みした。
まったく。 絶対吐かせるんだからね、覚えてなさいよカズ!!
カズの出て行ったドアを見やり、そう呟いた。
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
すでに、羽獣まで行った仔猫の能力値は、他の猫たちとは比べ物にはならなかったが、
ほんの数時間の内に、新しく猫になった仔猫たちはレベルを上げていった。
というか・・・最初から保猫室にいた仔猫たちが、9匹の仔猫に恐れをなし、
逃げ回るようになってしまった事もあるのだけど。
「この分だと、明日までには小猫校の方に引き渡す感じね」
溜息を付きながら、キルはカズを見た。
顎に手を当てて、カズは考え込んでいた。
「おぅ・・・まぁ・・・あれだ・・・俺の所でも数日・・・位だろな」
物怖じせず常に挑戦的な・・・仔猫にあるまじき行動を見て・・・
まぁ犬系の羽獣だったんだしと・・・嘆息した。
何しろ、9匹は群れるのだ・・・狼の群れのような・・・
そりゃ、猫科の動物で群れを成すものもいるけれど・・・
違和感が否めなかった。
その中で頭は、タケという一番最後に保護した金色の目を持つ真っ白な猫だった。
生前は、水のTOPだった男・・・氷澄が遠い未来から感謝の念を送り届けた・・・
その人生の最後の最後まで、氷澄を守り、尽くし続けたTOP洸洋だった。
その功徳か、因果応報というべきか、タケの能力値は べらぼうに高かった。
過去と見比べても、1、2を争うのではないかと・・・
成獣人になったら、向かう所 敵なしになるだろう事は、想像がついた。
仔猫の内にその魂を囚われなければ・・・の話だが・・・
どちらにしても、大切に育てなければいけない魂である事に変わりはない。
「アヤと関らせたくはないんだけど・・・」
「そりゃ、むりだろ・・・アヤを隠しとくわけにもいかない」
「あの子は僕にとって、とても大切な子なんだ・・・」
「予言に従って見つけ出した娘だからか?」
「・・・あの子の大切な人生を・・・僕は・・・」
「キルが見つけ出さなくても、奴等の餌食になっていたさ」
キルは不用意なカズの発言に無性に腹が立った。
「そんな事、わからないじゃないか」
「キル・・・アヤの家系、ちゃんと調べてみたか?」
「えっ?!」
「アヤの生前の名前・・・梶原彩音だろ・・・梶原家代々の調べてみたか」
「いや、アヤの曽祖父母まで・・・だけど」
「詰めが甘いな、キル」
ニヤニヤしたまま、それ以上言わないカズにキルが詰め寄る。
「何を知ってる、 正直に言って、カズ!」
「うーん・・・どうするかな」
「ちょっとそれ、どういうこと?」
「ははは、まぁ・・・自分の胸に聞けよ」
カズは逃げ出した。
キルは、途中まで追いかけたが、レベル上昇のため、
仔猫たちにリボンを付け直さなければならなくて・・・歯噛みした。
まったく。 絶対吐かせるんだからね、覚えてなさいよカズ!!
カズの出て行ったドアを見やり、そう呟いた。
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