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2008.04.01
雄天原 第3章 草原の友 7
マオは、保猫園の保猫室で鳥人達に襲われて、固まって護っていたキルとカズに、
疑問をぶつけた。 本当に戸惑う・・・
風球の中から 現れた獣人にもビックリしたが、
みるみる子猫の姿に戻った時、
色が違っていたが、特徴のある尻の柄と、その雰囲気で、
俺の知っている チビスケだとわかった。
なぜ、風球を使う事が出来るんだ・・・ 俺でさえ、能力が半減して、
猫の姿では小猫校の途中から でなければ使えなかった風球だ!!
『 風のTOP 』 だった俺が・・・・・・だ!!
なぜ、俺の知らない魂が、俺より能力値が高いのか!
「・・・・・・っ・・・獣人型で・・・ですか。 Level1なのに・・・」
キルの表情が微妙に引きつる・・・美しいだけに、そんな顔されると・・・なぁ。
考え込む様に・・・うつむいてしまった・・・おいおい。
俺に教えようか どうしようかって・・・感じに受け取れるぞ、それは・・・
知ってるなら、教えてくれよ。
俺、アヤに対してどう対応すべきか・・・態度を決めかねてるんだぜ 本当に。
このままだと・・・マジ・・・俺の物にしたくなる・・・
アヤのパートナーが居ないのなら俺が・・・
いや、居るんだろう・・・あんなに、魅力的な奴を 放っておく奴が居るものか!!
何処かに居て、アヤが再生し終わるのを、待っているんだろう。
魂の融合をしたくなる様な・・・そんな相手に、めぐり合える率は、本当に少ない・・・
「だからっ、アヤは何者なんだって聞いてる! 風球を使えるし、眠る時獣人型で・・・って再生が初めての魂のはずなのに、能力値が 高過ぎるだろ」
「知らない魂に、十八番を取られて、ご機嫌斜めのマオちゃんか・・・くくっ」
カズが俺を茶化す・・・何言ってやがる!! そうじゃなくて・・・
「そうじゃないって!! 俺は、機嫌が悪いんじゃない!! 誤解スンナよ」
「・・・っ・・・マオ、アヤに惚れたのですか?」
キルは瞬きして俺を見詰めた・・・うっ、その目は何だ、その目は!!
いたいけな、子供を誘惑して! みたいな目は!!
どっちかっていうと、誘惑されているのは俺の方だ!!
も、もちろん・・・本人には自覚が、ないんだろうけど・・・
うっ・・・やっぱり・・・その場合は・・・俺が悪くなる・・・んだよなぁ・・・
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
疑問をぶつけた。 本当に戸惑う・・・
風球の中から 現れた獣人にもビックリしたが、
みるみる子猫の姿に戻った時、
色が違っていたが、特徴のある尻の柄と、その雰囲気で、
俺の知っている チビスケだとわかった。
なぜ、風球を使う事が出来るんだ・・・ 俺でさえ、能力が半減して、
猫の姿では小猫校の途中から でなければ使えなかった風球だ!!
『 風のTOP 』 だった俺が・・・・・・だ!!
なぜ、俺の知らない魂が、俺より能力値が高いのか!
「・・・・・・っ・・・獣人型で・・・ですか。 Level1なのに・・・」
キルの表情が微妙に引きつる・・・美しいだけに、そんな顔されると・・・なぁ。
考え込む様に・・・うつむいてしまった・・・おいおい。
俺に教えようか どうしようかって・・・感じに受け取れるぞ、それは・・・
知ってるなら、教えてくれよ。
俺、アヤに対してどう対応すべきか・・・態度を決めかねてるんだぜ 本当に。
このままだと・・・マジ・・・俺の物にしたくなる・・・
アヤのパートナーが居ないのなら俺が・・・
いや、居るんだろう・・・あんなに、魅力的な奴を 放っておく奴が居るものか!!
何処かに居て、アヤが再生し終わるのを、待っているんだろう。
魂の融合をしたくなる様な・・・そんな相手に、めぐり合える率は、本当に少ない・・・
「だからっ、アヤは何者なんだって聞いてる! 風球を使えるし、眠る時獣人型で・・・って再生が初めての魂のはずなのに、能力値が 高過ぎるだろ」
「知らない魂に、十八番を取られて、ご機嫌斜めのマオちゃんか・・・くくっ」
カズが俺を茶化す・・・何言ってやがる!! そうじゃなくて・・・
「そうじゃないって!! 俺は、機嫌が悪いんじゃない!! 誤解スンナよ」
「・・・っ・・・マオ、アヤに惚れたのですか?」
キルは瞬きして俺を見詰めた・・・うっ、その目は何だ、その目は!!
いたいけな、子供を誘惑して! みたいな目は!!
どっちかっていうと、誘惑されているのは俺の方だ!!
も、もちろん・・・本人には自覚が、ないんだろうけど・・・
うっ・・・やっぱり・・・その場合は・・・俺が悪くなる・・・んだよなぁ・・・
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2008.04.02
雄天原 第3章 草原の友 8
「じょ、冗談だろ そうじゃないキル!!」
「ほぉ・・・惚れたのか、マオ ようやく春か」
カズまで、止めろヨォ・・・
キルもカズも・・・いつも一緒に居るから良いだろうけどなぁ。
俺の人間界の時のパートナーは、喰われちまったんだぞ・・・あいつ等に!!
くそっ!!
俺と同じ 『 ここ 』 に落ちてくれば、俺が護れたのに・・・
よりによって、犬になりやがって・・・挙句の果て、鳥人に喰われて・・・
俺が再生しても、もう二度と会えないんだぜ・・・
だから、最初から捜さないといけないんだ・・・気が重いぜ。
「ちが〜〜〜う!!!」
俺の話を聞けっ!! からかってんじゃねぇよ!!
確かに、アヤに惹かれる・・・ それは認めるけどよ・・・ だからって・・・
ドヤドヤと、中猫校の仲間達が庭園から戻ってきた。
「やれやれ・・・とりあえず終わったよ。 あれ? マオ アヤは?」
「巣穴で寝てる」
俺は疲れた・・・マジ疲れた。 マオは溜息を付いた。
・・・でも、はっきりした事 聞かないと・・・このままじゃ帰れない。
襲っちまいそうで怖い・・・ 俺、相当やばいんだ。
「お疲れ様みんな・・・鳥達は引き上げたのですか」
キルは庭園から戻って来た、中猫校の戦士(?)達に労いの言葉をかけた。
「あぁ・・・残った白系は何匹だ?」
その中の一匹、茶トラのコウ=ネロパスは、前足に受けた傷を舐めながら、聞く。
大柄で、大胆な性格のボス的な存在だ。 白猫のナギと両端で頭を張っている。
「・・・・・・保猫園は、5匹です」
「小猫校は6匹だ」
中猫校教猫師のダイ=ネオリヌスが、一番最後に入って来た。
ブルーグレーのしなやかな体付きからは 想像できないかもしれないが、
『 向かう所敵なし 』 の俺の憧れの先生だ。
「随分やられたな・・・カズ」
「あぁ・・・ダイ、やんちゃな奴ばかり持ってかれた 将来楽しみだったんだが・・・」
自慢の純白の長毛を舐めながら、ナギ=ネポースは言った。
「あいつ等、僕まで持っていこうとしたんだよ!! 失礼しちゃう!!」
「ナギ、何羽しとめたの? ただじゃ返さなかったんでしょ」
「もちろんよ、ダイ先生!! 5羽。 僕を喰おうなんて、許さないんだから!!」
あぁ・・・まぁ、ナギなら・・・・・ 挑戦したくなる気も わかるような気がする。
ナギは俺の目から見ても美猫に見えるし・・・
中猫校の中でも、ナギはトップクラス・・・光る石も7つ獲得しているし。
鳥人の奴・・・無謀と思うけど挑戦したかったんだろうさ・・・
「あら、マオ 来てたの? だったら参加すれば良かったのに」
「ふふっ、僕 知ってるぅ♪ マオは色気付いたのよ ダイ先生!」
げげっ!! 何で、ナギが知ってる!!
ナギは、おしゃべり好きだから、俺は気を付けていたのに。
あの時ナギは居なかったはず、匂いしなかったし。
俺の周りには・・・良くつるんでいる奴等しか、居なかったはず。
何で知ってるんだ・・・俺が、アヤを連れ帰った事・・・
「あら、あらあらっ本当? いつの間にぃ〜 誰よ、誰? マオのハートを盗んだのは」
「なっ!! 違うって!! こら、ナギ余計な事を・・・ダイ先生も、本気にしないでくださいよ!」
まずい・・・マジまずい!! この分だと、この地域に知れ渡るのは時間の問題だ。
止してくれよ・・・ アヤが何て思う。 可哀想だろ。
俺みたいな、 ガサツな獣人の思われ猫だ なんてわかったら・・・アヤが逃げるだろ。
いや・・・もしかしたら・・・俺を受け入れてくれるかも・・・
・・・・・・っ・・・バカな事を。
そんなんじゃない、俺はそんな事・・・
「あらっ、隠す事ないじゃな〜い♪ みんな噂してたわよぉ、マオに とうとう春が来たって」
「じょ、冗談!! 誰だ そんな事、言いふらしている奴は!!」
そ〜〜〜〜っと、俺の後ろから 逃げ出す様な気配が・・・
大柄な、その体躯を そ〜〜〜っと何て 無理だろう・・・この野郎は!!
「コ・ウ?!」
ビクッと体を 飛びのかせて・・・一目散に駈け出していく!
「お前か――――っ!!」
俺はコウを追いかけた、悪戯が過ぎる!! 許さん!!
いつも つるんでいる親友に 俺は腹を立てた。
いや、親友と思ったからこそ、信じたのに、言いふらすなんて!!
その場にドッと笑いが起こった。
俺の苦労も知らないで!!
どんな思いで耐えているのか、お前らに わかるかぁ!! くそっ!!
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「ほぉ・・・惚れたのか、マオ ようやく春か」
カズまで、止めろヨォ・・・
キルもカズも・・・いつも一緒に居るから良いだろうけどなぁ。
俺の人間界の時のパートナーは、喰われちまったんだぞ・・・あいつ等に!!
くそっ!!
俺と同じ 『 ここ 』 に落ちてくれば、俺が護れたのに・・・
よりによって、犬になりやがって・・・挙句の果て、鳥人に喰われて・・・
俺が再生しても、もう二度と会えないんだぜ・・・
だから、最初から捜さないといけないんだ・・・気が重いぜ。
「ちが〜〜〜う!!!」
俺の話を聞けっ!! からかってんじゃねぇよ!!
確かに、アヤに惹かれる・・・ それは認めるけどよ・・・ だからって・・・
ドヤドヤと、中猫校の仲間達が庭園から戻ってきた。
「やれやれ・・・とりあえず終わったよ。 あれ? マオ アヤは?」
「巣穴で寝てる」
俺は疲れた・・・マジ疲れた。 マオは溜息を付いた。
・・・でも、はっきりした事 聞かないと・・・このままじゃ帰れない。
襲っちまいそうで怖い・・・ 俺、相当やばいんだ。
「お疲れ様みんな・・・鳥達は引き上げたのですか」
キルは庭園から戻って来た、中猫校の戦士(?)達に労いの言葉をかけた。
「あぁ・・・残った白系は何匹だ?」
その中の一匹、茶トラのコウ=ネロパスは、前足に受けた傷を舐めながら、聞く。
大柄で、大胆な性格のボス的な存在だ。 白猫のナギと両端で頭を張っている。
「・・・・・・保猫園は、5匹です」
「小猫校は6匹だ」
中猫校教猫師のダイ=ネオリヌスが、一番最後に入って来た。
ブルーグレーのしなやかな体付きからは 想像できないかもしれないが、
『 向かう所敵なし 』 の俺の憧れの先生だ。
「随分やられたな・・・カズ」
「あぁ・・・ダイ、やんちゃな奴ばかり持ってかれた 将来楽しみだったんだが・・・」
自慢の純白の長毛を舐めながら、ナギ=ネポースは言った。
「あいつ等、僕まで持っていこうとしたんだよ!! 失礼しちゃう!!」
「ナギ、何羽しとめたの? ただじゃ返さなかったんでしょ」
「もちろんよ、ダイ先生!! 5羽。 僕を喰おうなんて、許さないんだから!!」
あぁ・・・まぁ、ナギなら・・・・・ 挑戦したくなる気も わかるような気がする。
ナギは俺の目から見ても美猫に見えるし・・・
中猫校の中でも、ナギはトップクラス・・・光る石も7つ獲得しているし。
鳥人の奴・・・無謀と思うけど挑戦したかったんだろうさ・・・
「あら、マオ 来てたの? だったら参加すれば良かったのに」
「ふふっ、僕 知ってるぅ♪ マオは色気付いたのよ ダイ先生!」
げげっ!! 何で、ナギが知ってる!!
ナギは、おしゃべり好きだから、俺は気を付けていたのに。
あの時ナギは居なかったはず、匂いしなかったし。
俺の周りには・・・良くつるんでいる奴等しか、居なかったはず。
何で知ってるんだ・・・俺が、アヤを連れ帰った事・・・
「あら、あらあらっ本当? いつの間にぃ〜 誰よ、誰? マオのハートを盗んだのは」
「なっ!! 違うって!! こら、ナギ余計な事を・・・ダイ先生も、本気にしないでくださいよ!」
まずい・・・マジまずい!! この分だと、この地域に知れ渡るのは時間の問題だ。
止してくれよ・・・ アヤが何て思う。 可哀想だろ。
俺みたいな、 ガサツな獣人の思われ猫だ なんてわかったら・・・アヤが逃げるだろ。
いや・・・もしかしたら・・・俺を受け入れてくれるかも・・・
・・・・・・っ・・・バカな事を。
そんなんじゃない、俺はそんな事・・・
「あらっ、隠す事ないじゃな〜い♪ みんな噂してたわよぉ、マオに とうとう春が来たって」
「じょ、冗談!! 誰だ そんな事、言いふらしている奴は!!」
そ〜〜〜〜っと、俺の後ろから 逃げ出す様な気配が・・・
大柄な、その体躯を そ〜〜〜っと何て 無理だろう・・・この野郎は!!
「コ・ウ?!」
ビクッと体を 飛びのかせて・・・一目散に駈け出していく!
「お前か――――っ!!」
俺はコウを追いかけた、悪戯が過ぎる!! 許さん!!
いつも つるんでいる親友に 俺は腹を立てた。
いや、親友と思ったからこそ、信じたのに、言いふらすなんて!!
その場にドッと笑いが起こった。
俺の苦労も知らないで!!
どんな思いで耐えているのか、お前らに わかるかぁ!! くそっ!!
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2008.04.03
雄天原 第3章 草原の友 9
う、ん?
ぞくっ として目覚めた・・・
どこ?
ここは・・・
薄暗い・・・
何度か瞬きすると目が慣れたのか、周りが見えるようになった。
洞穴?・・・あっ!! マオ・・・マオはどこ?!
「みゃぉ、みゃぁ―っ!!☆(マオ、 どこ?マオ―っ!!)」
僕の声が、洞穴内に響き渡る・・・
マオ、居ないのか・・・ どこへ行ったんだろう。
動こうとして、強烈な痛みが背中に走った。
・・・・・・っ・・・痛い!!
洞穴の入り口から薄明るい光が入ってきていた。
水滴が、吹き込んできていた。
雨?! かな・・・
僕は、痛みをこらえながら、ゆっくりと起き上がり、入り口に向かって歩いた。
洞穴の入り口から見える景色に驚いた。
紫色の空から降り注ぐ雨は、ピンク色だった。
ピンク色の雨に打たれて、森は揺れ、花を付けていなかった大きな木が、
大きなオレンジ色の花々を次々と咲かせ続け、森がオレンジ色に染まる・・・
草原は、ピンク色の雨に打たれ、輝いて・・・淡い赤色の海原に見える。
す、すごい・・・
しばし光景に見惚れていた。
通り雨だったらしく、しばらくして雨が止み・・・
水色の雲の間から眩しい光が降り注ぐ。
彼方此方で虹がかかる。
太陽の光が異様に強い・・・熱い・・・
肌が、じりじりと焼かれる感覚・・・
あ、違うか・・・毛皮がじりじりと焼ける感覚・・・か。
紫色した空から何かがフワフワと漂いながら、透明な何かが下に降りてくる!!
あれは、何? 輪郭だけはっきりと見える・・・あっ!
・・・・・・・・っ・・・もしかして!!
魂かも!!
森や草原に降りてくる・・・あっ!! 川に落ちるのもいっぱいある!!
ちょっと!! あれって、ユカイ川ジャン・・・
ユカイ川に落ちると水に囚われてしまうって言ってってたよね・・・ガーン!!
僕は焦った。 せっかくこの雄天原に再生するために降りてきても、
囚われてしまったら、再生への道は閉ざされてしまうって聞かされていたから。
僕にだって、きっと出来る! 生まれる前に消滅してしまうのを防げる!!
外へ出ようとした・・・・・・・・・・っ・・・痛い!!
強烈な痛みが体を駆け巡り、体を支えられずに、床に打ち付けた・・・・っ・・・痛い!!
床に体をぶつけた振動で、傷口に響いた。
ううっ・・・僕にはまだ無理みたいだ・・・あきらめるしかない。
ここは岩山の中腹にある洞穴・・・
見えてるのに・・・消えていく魂が目の前で見えてるのに!!
力不足を思い知らされた・・・
ここを降りて、草原や森を経て、ユカイ川に辿り着く体力がないだろう。
新しい猫化した魂を運ぶのは、中猫校の生徒達の仕事だって言ってたし。
きっと、みんな手分けして、新しい命を運ぶために奔走しているんだろうな。
マオも、きっと・・・忙しいんだ。
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
ぞくっ として目覚めた・・・
どこ?
ここは・・・
薄暗い・・・
何度か瞬きすると目が慣れたのか、周りが見えるようになった。
洞穴?・・・あっ!! マオ・・・マオはどこ?!
「みゃぉ、みゃぁ―っ!!☆(マオ、 どこ?マオ―っ!!)」
僕の声が、洞穴内に響き渡る・・・
マオ、居ないのか・・・ どこへ行ったんだろう。
動こうとして、強烈な痛みが背中に走った。
・・・・・・っ・・・痛い!!
洞穴の入り口から薄明るい光が入ってきていた。
水滴が、吹き込んできていた。
雨?! かな・・・
僕は、痛みをこらえながら、ゆっくりと起き上がり、入り口に向かって歩いた。
洞穴の入り口から見える景色に驚いた。
紫色の空から降り注ぐ雨は、ピンク色だった。
ピンク色の雨に打たれて、森は揺れ、花を付けていなかった大きな木が、
大きなオレンジ色の花々を次々と咲かせ続け、森がオレンジ色に染まる・・・
草原は、ピンク色の雨に打たれ、輝いて・・・淡い赤色の海原に見える。
す、すごい・・・
しばし光景に見惚れていた。
通り雨だったらしく、しばらくして雨が止み・・・
水色の雲の間から眩しい光が降り注ぐ。
彼方此方で虹がかかる。
太陽の光が異様に強い・・・熱い・・・
肌が、じりじりと焼かれる感覚・・・
あ、違うか・・・毛皮がじりじりと焼ける感覚・・・か。
紫色した空から何かがフワフワと漂いながら、透明な何かが下に降りてくる!!
あれは、何? 輪郭だけはっきりと見える・・・あっ!
・・・・・・・・っ・・・もしかして!!
魂かも!!
森や草原に降りてくる・・・あっ!! 川に落ちるのもいっぱいある!!
ちょっと!! あれって、ユカイ川ジャン・・・
ユカイ川に落ちると水に囚われてしまうって言ってってたよね・・・ガーン!!
僕は焦った。 せっかくこの雄天原に再生するために降りてきても、
囚われてしまったら、再生への道は閉ざされてしまうって聞かされていたから。
僕にだって、きっと出来る! 生まれる前に消滅してしまうのを防げる!!
外へ出ようとした・・・・・・・・・・っ・・・痛い!!
強烈な痛みが体を駆け巡り、体を支えられずに、床に打ち付けた・・・・っ・・・痛い!!
床に体をぶつけた振動で、傷口に響いた。
ううっ・・・僕にはまだ無理みたいだ・・・あきらめるしかない。
ここは岩山の中腹にある洞穴・・・
見えてるのに・・・消えていく魂が目の前で見えてるのに!!
力不足を思い知らされた・・・
ここを降りて、草原や森を経て、ユカイ川に辿り着く体力がないだろう。
新しい猫化した魂を運ぶのは、中猫校の生徒達の仕事だって言ってたし。
きっと、みんな手分けして、新しい命を運ぶために奔走しているんだろうな。
マオも、きっと・・・忙しいんだ。
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2008.04.06
雄天原 第3章 草原の友 10
光を浴びて、キラキラと輝きながら水蒸気が、彼方此方から天に向かって上がっていく。
・・・綺麗・・・ アヤは洞窟の入り口から、じっとその様子を見詰めていた。
バニラの様な甘い香りが漂って・・・心地よい風が顔を撫でる・・・
急に眠気がして・・・うとうとした。
あふっ! 眠い・・・ あ・・・戻らなきゃ・・・
干草の上に・・・ あふっ・・・ 眠い・・・
ゆっくりと立ち上がり、何とか歩いて ようやく干草の上に寝転がる事が出来た。
マオ、早く帰ってこないかなぁ・・・あふっ!!
いつの間にか寝てしまった様で・・・顔に何かが触れている・・・
・・・っ・・・くしゅんっ!
くしゅんっ! くしゅんっ!
花粉症?! 僕、花粉症はなかったはずだけどな・・・
涙が目に滲んだ・・・うーん・・・前足と後ろ足を思いっきり伸ばした。
ずきっ!と背中に痛みが走る。
瞬きすると・・・僕の目の前にぼやけた・・・何かがある・・・
僕の鼻の上? ・・・蝶々だ!!
僕が、くしゃみをするたび・・・ひらひらと羽ばたき・・・そしてまた、僕の鼻の上に停まる!
くしゅんっ!! ひらひら・・・
僕、くしゃみでるから・・・そこに停まんないで欲しいなぁ・・・
「みゃぁっ、みゃあぉっ☆(蝶々さん・・・僕の鼻の上に停まらないで、むずむずするから)」
ひらひらひら・・・またぁ・・・なんで僕の鼻の上・・・
前足で、鼻をこすると、ひらひらと今度は僕の耳の辺りに停まった感触がした。
ぞくっ・・・なんか、変な感じ・・・結構耳って敏感だったりする・・・
入り口から、数匹の蝶々が入って来た。
蛍光色のオレンジ色とピンク色だ・・・僕の頭の上に乗っているのは水色の蝶々・・・
みな黒い縁取りがあった。
ひらひらと僕の周りを飛び回り、次々と僕の体の上に停まった。
・・・・・・っ・・・これ、蝶々なんだよね?
まさかとは思うけど、人間界に居る蚊の様に、卵を産み付けたりはしない・・・よね・・・
ちょっと不安になる。
まぁ、刺されたりとか痛い事はされていないけど・・・
なんで、僕にくっ付くんだろ。
僕は蝶々を前足で払いのけたり、後ろ足で、体をかいて、追い払ったり・・・
噛み付く様にしてみたりして、遊んだ。
でも、一向に僕から離れようとしない蝶々さん・・・
・・・疲れたぁ・・・
僕は、ふかふかの干草の上に寝転んだ・・・眠い・・・
何でこんなに眠いのかなぁ・・・
春の陽の光が、ぽかぽかとしてるんだったら・・・眠くてもわかるんだけど・・・
そういえば、ここって季節とか あるのかなぁ?
春の陽気に似てるなぁ・・・ 日なたは寒くないし・・・
蝶々は、飛んでるし・・・ 虫もこの世界にいるんだ・・・ふーん。
虫も、雄しかいないのかな?
マオに後で聞いてみようっと。
うとうとと、目蓋が閉じた。
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
・・・綺麗・・・ アヤは洞窟の入り口から、じっとその様子を見詰めていた。
バニラの様な甘い香りが漂って・・・心地よい風が顔を撫でる・・・
急に眠気がして・・・うとうとした。
あふっ! 眠い・・・ あ・・・戻らなきゃ・・・
干草の上に・・・ あふっ・・・ 眠い・・・
ゆっくりと立ち上がり、何とか歩いて ようやく干草の上に寝転がる事が出来た。
マオ、早く帰ってこないかなぁ・・・あふっ!!
いつの間にか寝てしまった様で・・・顔に何かが触れている・・・
・・・っ・・・くしゅんっ!
くしゅんっ! くしゅんっ!
花粉症?! 僕、花粉症はなかったはずだけどな・・・
涙が目に滲んだ・・・うーん・・・前足と後ろ足を思いっきり伸ばした。
ずきっ!と背中に痛みが走る。
瞬きすると・・・僕の目の前にぼやけた・・・何かがある・・・
僕の鼻の上? ・・・蝶々だ!!
僕が、くしゃみをするたび・・・ひらひらと羽ばたき・・・そしてまた、僕の鼻の上に停まる!
くしゅんっ!! ひらひら・・・
僕、くしゃみでるから・・・そこに停まんないで欲しいなぁ・・・
「みゃぁっ、みゃあぉっ☆(蝶々さん・・・僕の鼻の上に停まらないで、むずむずするから)」
ひらひらひら・・・またぁ・・・なんで僕の鼻の上・・・
前足で、鼻をこすると、ひらひらと今度は僕の耳の辺りに停まった感触がした。
ぞくっ・・・なんか、変な感じ・・・結構耳って敏感だったりする・・・
入り口から、数匹の蝶々が入って来た。
蛍光色のオレンジ色とピンク色だ・・・僕の頭の上に乗っているのは水色の蝶々・・・
みな黒い縁取りがあった。
ひらひらと僕の周りを飛び回り、次々と僕の体の上に停まった。
・・・・・・っ・・・これ、蝶々なんだよね?
まさかとは思うけど、人間界に居る蚊の様に、卵を産み付けたりはしない・・・よね・・・
ちょっと不安になる。
まぁ、刺されたりとか痛い事はされていないけど・・・
なんで、僕にくっ付くんだろ。
僕は蝶々を前足で払いのけたり、後ろ足で、体をかいて、追い払ったり・・・
噛み付く様にしてみたりして、遊んだ。
でも、一向に僕から離れようとしない蝶々さん・・・
・・・疲れたぁ・・・
僕は、ふかふかの干草の上に寝転んだ・・・眠い・・・
何でこんなに眠いのかなぁ・・・
春の陽の光が、ぽかぽかとしてるんだったら・・・眠くてもわかるんだけど・・・
そういえば、ここって季節とか あるのかなぁ?
春の陽気に似てるなぁ・・・ 日なたは寒くないし・・・
蝶々は、飛んでるし・・・ 虫もこの世界にいるんだ・・・ふーん。
虫も、雄しかいないのかな?
マオに後で聞いてみようっと。
うとうとと、目蓋が閉じた。
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2008.04.07
雄天原 第3章 草原の友 11
お尻のあたりが変・・・もぞもぞする・・・嫌だ・・・
何?・・・なんか変・・・ 変な感触・・・ なんだろ・・・
ちょっと、嫌・・・誰!
僕のお尻の周辺を・・・異様に舐められているような感覚・・・
僕に触らないで・・・
嫌だ・・・やだったら・・・う・・・ん・・・
ゆっくりと、重い目蓋を上げ、振り返ると・・・
ぼんやりと、何かが見えるんだけど・・・良く分からない。
時間の経過は感じられない・・・洞穴の中は薄暗い。
何度か瞬きして、輪郭がはっきりした・・・
でも、マオじゃない!!
聞き覚えのない声が聞こえた。
「ちっ! 気が付いたのか・・・美猫ちゃん。 俺のモノになれよ」
「みゃっ、みゃぁっ☆(誰? 誰よ、 マオどこ?)」
急いで、入り口の方に這いずって逃げ出した。
そのまま、外へ出ようとしたら、踏み潰された!!
お、おも―――っい!! 呼吸が出来ない・・・苦しい・・・
痛い・・・足が乗っている場所が・・・
ちょうど、大鳥さんに付けられてた傷口の場所だった!!
いやぁ――――っ!!
どうしても我慢できなくて、きつく目をつぶって・・・
体に残っているエネルギーを外に向かって放出した!!
僕に出来るのは、それ位しかなかったから・・・
僕の体の周りに風が巻き起こり・・・小さな洞穴に充満し、
風と共に細かい砂埃や干草が巻き上がる・・・
「うわっ!!」
押さえつけていた奴は たまらず、僕に乗せた足を退かし・・・
僕は勢いづいて、洞穴の出口から外に転がり出た・・・
掴まったら大変だ!!
恐々、僕は足元を確かめながら岩山を降り始めた。
「待て!! 待つんだ!! このチビ猫め!!」
マオの巣穴を振り向くと・・・
怒りの形相で、巣穴から出てきたのは・・・
大きな犬!! ・・・・・・ひっ・・・い、犬!!
目に砂埃が入ってしまったらしく、硬く目を瞑っている。
に、逃げなきゃ!!
な、なに・・・この犬・・・ 僕に何しようって言うの? こっちに来ないで!!
ゆっくりと、僕に近付いてくる・・・じょ、冗談でしょ!!
僕は、再び降り始めた・・・犬は、目が見えない状態・・・何とか逃げ切れるかも!!
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
何?・・・なんか変・・・ 変な感触・・・ なんだろ・・・
ちょっと、嫌・・・誰!
僕のお尻の周辺を・・・異様に舐められているような感覚・・・
僕に触らないで・・・
嫌だ・・・やだったら・・・う・・・ん・・・
ゆっくりと、重い目蓋を上げ、振り返ると・・・
ぼんやりと、何かが見えるんだけど・・・良く分からない。
時間の経過は感じられない・・・洞穴の中は薄暗い。
何度か瞬きして、輪郭がはっきりした・・・
でも、マオじゃない!!
聞き覚えのない声が聞こえた。
「ちっ! 気が付いたのか・・・美猫ちゃん。 俺のモノになれよ」
「みゃっ、みゃぁっ☆(誰? 誰よ、 マオどこ?)」
急いで、入り口の方に這いずって逃げ出した。
そのまま、外へ出ようとしたら、踏み潰された!!
お、おも―――っい!! 呼吸が出来ない・・・苦しい・・・
痛い・・・足が乗っている場所が・・・
ちょうど、大鳥さんに付けられてた傷口の場所だった!!
いやぁ――――っ!!
どうしても我慢できなくて、きつく目をつぶって・・・
体に残っているエネルギーを外に向かって放出した!!
僕に出来るのは、それ位しかなかったから・・・
僕の体の周りに風が巻き起こり・・・小さな洞穴に充満し、
風と共に細かい砂埃や干草が巻き上がる・・・
「うわっ!!」
押さえつけていた奴は たまらず、僕に乗せた足を退かし・・・
僕は勢いづいて、洞穴の出口から外に転がり出た・・・
掴まったら大変だ!!
恐々、僕は足元を確かめながら岩山を降り始めた。
「待て!! 待つんだ!! このチビ猫め!!」
マオの巣穴を振り向くと・・・
怒りの形相で、巣穴から出てきたのは・・・
大きな犬!! ・・・・・・ひっ・・・い、犬!!
目に砂埃が入ってしまったらしく、硬く目を瞑っている。
に、逃げなきゃ!!
な、なに・・・この犬・・・ 僕に何しようって言うの? こっちに来ないで!!
ゆっくりと、僕に近付いてくる・・・じょ、冗談でしょ!!
僕は、再び降り始めた・・・犬は、目が見えない状態・・・何とか逃げ切れるかも!!
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2008.04.11
雄天原 第3章 草原の友 12
大きな犬から逃げようと僕は必死になって岩場を降りる。
背中の傷が疼く。
足に段々力が入らなくなって来た・・・
意識が・・・朦朧とする・・・
や、やだ!! こんな所で・・・ 力尽きるなんて!!
犬が すぐそこまで、追いつかれた気配がする!!
あと、もう少しで草原に降り立てるのに・・・
頑張らなきゃ・・・僕、後もう少しなのに!!
あと数メートルで降り立てる・・・僕は思い切って飛び降りた!!
瞬間、首の後ろをムンズと掴まれ、上昇し始めた!!!!
「ふみゃぁあぁぁ――――っ!!!」
バサッバサッと羽音がする!!げげっ!! 鳥?!
めまいが、する・・・
マオ! マオ!! マオ!!!
助けて!! 助けて!! マオ!!
草原には、大きな犬が数匹いた。 白と茶と黒と・・・ミックス・・・
犬だよなぁ・・・あれは・・・うん。
草原の向こう・・・保猫園のある赤い岩山の方から、
凄いスピードでこちらへ移動している物体がある。 茶色と黒・・・
黒の方・・・マオに似ている気がする・・・僕は叫んだ!!
「みゃっ、みゃあぁおぉ―――っ!!!☆(助けて!! 助けて!! マオ!!)」
その黒猫は、上を見上げて 僕と目が合った。
途端に形相が変化して・・・走るスピードが増す・・・
「くそっ!! アヤァ―――っ!!!」
あれっ、マオ 僕の事、あやって呼んでくれてる!!
嬉しい♪ マオ・・・ あ、それどころじゃないや・・・
この状況は、物凄くやばいって!!
「みゃお―っ、みゃぁあっ☆(マオ―っ!! マオ助けてぇ!!)」
僕を捕まえている奴は、更に上昇した!!
首の後ろを掴まれていて・・・僕は首を動かす事 出来ないんだけど・・・
変じゃない? これ・・・
・・・なんで急に鳥さんに捕まったんだろう?
僕、大きな犬に追いかけられていたのに・・・
嫌だ!! 僕を放してよ!!
僕、マオの所に戻るんだから!!
暴れようとしても、なかなか力が思うように入らなかった。
吐き気をもよおして、何度か嘔吐した。
気持ち悪い・・・心臓の音が、やけに大きく聞こえてくる・・・
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
背中の傷が疼く。
足に段々力が入らなくなって来た・・・
意識が・・・朦朧とする・・・
や、やだ!! こんな所で・・・ 力尽きるなんて!!
犬が すぐそこまで、追いつかれた気配がする!!
あと、もう少しで草原に降り立てるのに・・・
頑張らなきゃ・・・僕、後もう少しなのに!!
あと数メートルで降り立てる・・・僕は思い切って飛び降りた!!
瞬間、首の後ろをムンズと掴まれ、上昇し始めた!!!!
「ふみゃぁあぁぁ――――っ!!!」
バサッバサッと羽音がする!!げげっ!! 鳥?!
めまいが、する・・・
マオ! マオ!! マオ!!!
助けて!! 助けて!! マオ!!
草原には、大きな犬が数匹いた。 白と茶と黒と・・・ミックス・・・
犬だよなぁ・・・あれは・・・うん。
草原の向こう・・・保猫園のある赤い岩山の方から、
凄いスピードでこちらへ移動している物体がある。 茶色と黒・・・
黒の方・・・マオに似ている気がする・・・僕は叫んだ!!
「みゃっ、みゃあぁおぉ―――っ!!!☆(助けて!! 助けて!! マオ!!)」
その黒猫は、上を見上げて 僕と目が合った。
途端に形相が変化して・・・走るスピードが増す・・・
「くそっ!! アヤァ―――っ!!!」
あれっ、マオ 僕の事、あやって呼んでくれてる!!
嬉しい♪ マオ・・・ あ、それどころじゃないや・・・
この状況は、物凄くやばいって!!
「みゃお―っ、みゃぁあっ☆(マオ―っ!! マオ助けてぇ!!)」
僕を捕まえている奴は、更に上昇した!!
首の後ろを掴まれていて・・・僕は首を動かす事 出来ないんだけど・・・
変じゃない? これ・・・
・・・なんで急に鳥さんに捕まったんだろう?
僕、大きな犬に追いかけられていたのに・・・
嫌だ!! 僕を放してよ!!
僕、マオの所に戻るんだから!!
暴れようとしても、なかなか力が思うように入らなかった。
吐き気をもよおして、何度か嘔吐した。
気持ち悪い・・・心臓の音が、やけに大きく聞こえてくる・・・
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2008.04.12
雄天原 第3章 草原の友 13
目が回る・・・呼吸が苦しい・・・やだ、嫌だぁ!!
離して、僕を放して!! 離してよぉ!!
思いっきり前後の足を動かして蹴飛ばした、
でも・・・空を蹴る位しか出来なくて・・・
悔しくて悔しくて、目に涙が滲む。
僕はこんな所で、諦める訳にはいかない!
必ず再生しなきゃ、僕は約束したんだ。
城と約束したんだから!!
必ず再生して戻ってくるって・・・
ヒロちゃんのためにも、諦めちゃいけない!!
僕自身のためにも、負けない 僕 負けないんだから!!
目をキツクつぶって
僕はイメージした・・・
マオが風球って言っていた 僕を護ってくれる風を・・・
体は、くたくた・・・ 体中が痛いし、力なんてもう入らない。
でも、僕は諦めないよ・・・
諦めたら・・・そこでジ・エンドだもん。
やり直す事なんて出来ないのなら、
最後の最後まで諦めずに、悪あがきスルッキャない!!
最後の一瞬まで 気を抜かないで、あがいてやろうじゃない!!
それが僕なんだから!
城と約束したんだ、 もう二度と自殺なんて考えないって・・・
自ら命を絶とうなんて考えないって・・・
最後のその一瞬まで・・・ 悪あがきしてでも、生き残る努力を惜しまないって・・・
あの雪山の山荘で・・・ 僕を追いかけて全身汗だくになって僕を止めてくれた城・・・
僕を最愛の妻だって言ってくれたんだ・・・
約束は守る・・・僕は、必ず守る・・・ 全てをかけて・・・僕の魂が消滅するまで・・・
僕はイメージした・・・
体の中から熱いものが徐々に集まってくる・・・ 熱い血潮?・・・ううん違う。
この感覚・・・熱い・・・凄く熱い・・・ 脈が速くなる・・・コメカミがズキズキと痛む。
僕、負けないよ!!
かっと目を見開き、それと同時に、体の熱を外側に向かって放出した!!
僕の周りの空気に 色が付いた様に見えた。
色の付いた空気は 周りの空気を巻き込み・・・
どんどん集まり吸い込んで、風を作り出していく・・・
あ・・・ 風が・・・
徐々に強くなり・・・ あの時と同じ様な風の固まりになった。
「うわっ!! な、なんだこりゃぁっ!!」
僕を銜えて拘束していた そいつは、叫んだ!!
僕の周りに集まった荒れ狂う風に煽られて、上手く飛行する事が出来ないらしい。
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離して、僕を放して!! 離してよぉ!!
思いっきり前後の足を動かして蹴飛ばした、
でも・・・空を蹴る位しか出来なくて・・・
悔しくて悔しくて、目に涙が滲む。
僕はこんな所で、諦める訳にはいかない!
必ず再生しなきゃ、僕は約束したんだ。
城と約束したんだから!!
必ず再生して戻ってくるって・・・
ヒロちゃんのためにも、諦めちゃいけない!!
僕自身のためにも、負けない 僕 負けないんだから!!
目をキツクつぶって
僕はイメージした・・・
マオが風球って言っていた 僕を護ってくれる風を・・・
体は、くたくた・・・ 体中が痛いし、力なんてもう入らない。
でも、僕は諦めないよ・・・
諦めたら・・・そこでジ・エンドだもん。
やり直す事なんて出来ないのなら、
最後の最後まで諦めずに、悪あがきスルッキャない!!
最後の一瞬まで 気を抜かないで、あがいてやろうじゃない!!
それが僕なんだから!
城と約束したんだ、 もう二度と自殺なんて考えないって・・・
自ら命を絶とうなんて考えないって・・・
最後のその一瞬まで・・・ 悪あがきしてでも、生き残る努力を惜しまないって・・・
あの雪山の山荘で・・・ 僕を追いかけて全身汗だくになって僕を止めてくれた城・・・
僕を最愛の妻だって言ってくれたんだ・・・
約束は守る・・・僕は、必ず守る・・・ 全てをかけて・・・僕の魂が消滅するまで・・・
僕はイメージした・・・
体の中から熱いものが徐々に集まってくる・・・ 熱い血潮?・・・ううん違う。
この感覚・・・熱い・・・凄く熱い・・・ 脈が速くなる・・・コメカミがズキズキと痛む。
僕、負けないよ!!
かっと目を見開き、それと同時に、体の熱を外側に向かって放出した!!
僕の周りの空気に 色が付いた様に見えた。
色の付いた空気は 周りの空気を巻き込み・・・
どんどん集まり吸い込んで、風を作り出していく・・・
あ・・・ 風が・・・
徐々に強くなり・・・ あの時と同じ様な風の固まりになった。
「うわっ!! な、なんだこりゃぁっ!!」
僕を銜えて拘束していた そいつは、叫んだ!!
僕の周りに集まった荒れ狂う風に煽られて、上手く飛行する事が出来ないらしい。
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2008.04.13
雄天原 第3章 草原の友 14
同時に降下し始め、離された途端、僕の周りに風の結界が・・・
僕は・・・早くその場を離れたかった。
上を見上げると・・・何あれ・・・羽が生えた犬に見える・・・
羽の生えた犬ぅ!! そんなの居るのか・・・おばけ??
いや、神話とかに出てくる動物で・・・似た様なのを見た様な気がするけど・・・まさかね。
ここ、神話の世界じゃないモン・・・
うん。 きっと違うよね。
雄天原って言ってたし・・・ 確か日本の神話に出てくるのは高天原・・・
全然言葉の響きが違うモン・・・
下へ降りなきゃ・・・ マオの所へ戻らなきゃ・・・
僕は、ゆっくりと下を目指した・・・
急に・・・何処かへ引っ張られるような感覚・・・えっ??
振り返ると・・・マオ!!
マオが、風を操って・・・僕を引き寄せてくれていた!!
「みゃぁぉっ、みゃぁっ☆(マオ!! マオ!!)」
僕はマオに抱きついた・・・いや、飛びついた。
「アヤっ!! 大丈夫か? 怪我は・・・ 傷口が開いているな・・・無茶しやがって、まったく」
マオは、僕を優しく草むらに降ろすと、僕の顔を舐めた。
僕・・・痛いのと安心したのと・・・体がだるいのとで、うとうとする。
僕を銜えると、ゆっくり岩山へ登っていく・・・
マオの巣穴に入って・・・目を見張り溜息を付いたマオは、
入り口の傍に僕を降ろすと、中を掃除し始めた。
すっかり綺麗にすると、マオは僕を優しく干草の上に寝かせてくれた。
僕の傷口を舐め始める・・・・・・・っ・・・痛!! 痛い・・・でも、嬉しい・・・マオありがとう。
「ごめんな、アヤ・・・ 俺が、ここを離れたから・・・ 怖い思いをさせて、ごめんな」
マオが謝る事なんてないのに・・・ マオお仕事だったんだし。
それに僕、何度もマオに助けてもらっているし。
僕一人ででも、危険を回避出来る様にならなきゃいけないだモン。
本当にマオって、お兄ちゃんみたいだ・・・僕、マオの傍だと凄く安心する。
「みゃっ、みゃぁっ☆(ううん、 マオ忙しかったんだもん 新しい命生まれたんだよね)」
「・・・・・・っ・・・あぁ、まぁ・・・な」
なんか、マオの様子が変だ・・・気のせいかなぁ・・・
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僕は・・・早くその場を離れたかった。
上を見上げると・・・何あれ・・・羽が生えた犬に見える・・・
羽の生えた犬ぅ!! そんなの居るのか・・・おばけ??
いや、神話とかに出てくる動物で・・・似た様なのを見た様な気がするけど・・・まさかね。
ここ、神話の世界じゃないモン・・・
うん。 きっと違うよね。
雄天原って言ってたし・・・ 確か日本の神話に出てくるのは高天原・・・
全然言葉の響きが違うモン・・・
下へ降りなきゃ・・・ マオの所へ戻らなきゃ・・・
僕は、ゆっくりと下を目指した・・・
急に・・・何処かへ引っ張られるような感覚・・・えっ??
振り返ると・・・マオ!!
マオが、風を操って・・・僕を引き寄せてくれていた!!
「みゃぁぉっ、みゃぁっ☆(マオ!! マオ!!)」
僕はマオに抱きついた・・・いや、飛びついた。
「アヤっ!! 大丈夫か? 怪我は・・・ 傷口が開いているな・・・無茶しやがって、まったく」
マオは、僕を優しく草むらに降ろすと、僕の顔を舐めた。
僕・・・痛いのと安心したのと・・・体がだるいのとで、うとうとする。
僕を銜えると、ゆっくり岩山へ登っていく・・・
マオの巣穴に入って・・・目を見張り溜息を付いたマオは、
入り口の傍に僕を降ろすと、中を掃除し始めた。
すっかり綺麗にすると、マオは僕を優しく干草の上に寝かせてくれた。
僕の傷口を舐め始める・・・・・・・っ・・・痛!! 痛い・・・でも、嬉しい・・・マオありがとう。
「ごめんな、アヤ・・・ 俺が、ここを離れたから・・・ 怖い思いをさせて、ごめんな」
マオが謝る事なんてないのに・・・ マオお仕事だったんだし。
それに僕、何度もマオに助けてもらっているし。
僕一人ででも、危険を回避出来る様にならなきゃいけないだモン。
本当にマオって、お兄ちゃんみたいだ・・・僕、マオの傍だと凄く安心する。
「みゃっ、みゃぁっ☆(ううん、 マオ忙しかったんだもん 新しい命生まれたんだよね)」
「・・・・・・っ・・・あぁ、まぁ・・・な」
なんか、マオの様子が変だ・・・気のせいかなぁ・・・
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2008.04.14
雄天原 第3章 草原の友 15
巣穴の中でマオは、干草の上の僕を抱え込みながら、寝そべっている。
僕の顔をしきりに舐めて・・・
「みゃぅっ、みゃぁっ☆(あの羽の生えた犬、なんで僕を捕まえようとしたのかな)」
「・・・・・・っ・・・あぁ、なんでだろうな・・・アヤが可愛くてかな・・・くすっ」
「みゃっ、みゃあっ☆(あははっ、変なのマオったら)」
「そうだ、アヤ。 キルからリボンを外すようにって伝言だ。 外すぞ」
そう言うと素早く僕のリボンを外した。
シャリンシャンと小鈴が鳴る・・・
「みゃ、みゃっ☆(りぼん没収? 僕・・・どうなっちゃうの?)」
僕が勝手な事したから、キル怒っちゃったんだろうか・・・どうしよう。
「没収? ぶっ!! アハハハっ、アヤ 何勘違いしてんだか知らないけど・・・そんなんじゃないよ。 進級だ。 本来なら、同じLevelの猫達と勉強しなきゃいけないんだけどな。 お前は、破天荒過ぎて・・・ 例外が認められたんだ」
「みゃぁっ☆(そ、そうなんだ)」
どくん! どくん! どくん!
急に発熱し僕は意識を失った。
アヤの体が発光し、徐々に その姿を大きく変えていく・・・
本当に、お前は・・・破天荒な奴だよ・・・アヤ=ネリオヌス。
風覡の城の最愛の妻・・・ 龍覡の兄弟の母となるべき魂・・・か・・・
あれから俺は、キルにようやく聞き出せた。
そして、聞いた事を後悔した。
何も知らずに奪ってしまえば良かった。
俺の体の中に負の感情が渦巻く・・・ 俺はアヤが欲しい・・・
頭を振って・・・思いを振り捨てた。
バカな事を!! 仮にも俺は風のTOPだった男だぞ!!
奪うなんて、それも・・・勝龍の暗示した龍覡の兄弟の母だぞ。
恥を知れ・・・ いくら、アヤが魅力的でも・・・だ!!
アヤに触れた皮膚から・・・熱い鼓動が伝わってくる。
誘惑に勝てそうに無くて・・・俺はアヤから身を離した。
リボンを外した衝撃で、アヤは意識を失ってしまった。
それはそうだよな、
リボンには魔力がある・・・流動する魂を固定させておくための必須アイテムだ。
リボンを外せば、その能力に応じて・・・変化してしまう。
龍神乱世に突入して、龍覡の兄弟の母の魂が狙われているんだと。
今のアヤ本来の姿にすべきだと・・・キルは決断を下したんだ。
アヤの潜在能力の高さには俺も脱帽するよ。
風球を何回使った?
俺でさえ、頻繁に使うと身がもたないのに・・・
光が治まり、アヤは中猫位の大きさになった。 もう縞は見当たらない真っ黒だ。
小猫校・・・『 Level 4 』 ってとこかな。
アヤが気が付いたらキルの所に送っていく。 あとは、先生方の判断だな。 うん。
けど・・・一挙に3級昇進って・・・前代未聞なんじゃないか?
まぁ、実践の方が技術が身に付くとは、昔から言われてるけどな。
それにしたって・・・
はぁ・・・キル、きっとがっかりするだろうな・・・
アヤを手放さなきゃいけないんだから。
まぁ・・・俺も、これ以上一緒にいたら・・・辛いだけだしな。
小猫校で、みんなと仲良く勉強してくれアヤ。
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僕の顔をしきりに舐めて・・・
「みゃぅっ、みゃぁっ☆(あの羽の生えた犬、なんで僕を捕まえようとしたのかな)」
「・・・・・・っ・・・あぁ、なんでだろうな・・・アヤが可愛くてかな・・・くすっ」
「みゃっ、みゃあっ☆(あははっ、変なのマオったら)」
「そうだ、アヤ。 キルからリボンを外すようにって伝言だ。 外すぞ」
そう言うと素早く僕のリボンを外した。
シャリンシャンと小鈴が鳴る・・・
「みゃ、みゃっ☆(りぼん没収? 僕・・・どうなっちゃうの?)」
僕が勝手な事したから、キル怒っちゃったんだろうか・・・どうしよう。
「没収? ぶっ!! アハハハっ、アヤ 何勘違いしてんだか知らないけど・・・そんなんじゃないよ。 進級だ。 本来なら、同じLevelの猫達と勉強しなきゃいけないんだけどな。 お前は、破天荒過ぎて・・・ 例外が認められたんだ」
「みゃぁっ☆(そ、そうなんだ)」
どくん! どくん! どくん!
急に発熱し僕は意識を失った。
アヤの体が発光し、徐々に その姿を大きく変えていく・・・
本当に、お前は・・・破天荒な奴だよ・・・アヤ=ネリオヌス。
風覡の城の最愛の妻・・・ 龍覡の兄弟の母となるべき魂・・・か・・・
あれから俺は、キルにようやく聞き出せた。
そして、聞いた事を後悔した。
何も知らずに奪ってしまえば良かった。
俺の体の中に負の感情が渦巻く・・・ 俺はアヤが欲しい・・・
頭を振って・・・思いを振り捨てた。
バカな事を!! 仮にも俺は風のTOPだった男だぞ!!
奪うなんて、それも・・・勝龍の暗示した龍覡の兄弟の母だぞ。
恥を知れ・・・ いくら、アヤが魅力的でも・・・だ!!
アヤに触れた皮膚から・・・熱い鼓動が伝わってくる。
誘惑に勝てそうに無くて・・・俺はアヤから身を離した。
リボンを外した衝撃で、アヤは意識を失ってしまった。
それはそうだよな、
リボンには魔力がある・・・流動する魂を固定させておくための必須アイテムだ。
リボンを外せば、その能力に応じて・・・変化してしまう。
龍神乱世に突入して、龍覡の兄弟の母の魂が狙われているんだと。
今のアヤ本来の姿にすべきだと・・・キルは決断を下したんだ。
アヤの潜在能力の高さには俺も脱帽するよ。
風球を何回使った?
俺でさえ、頻繁に使うと身がもたないのに・・・
光が治まり、アヤは中猫位の大きさになった。 もう縞は見当たらない真っ黒だ。
小猫校・・・『 Level 4 』 ってとこかな。
アヤが気が付いたらキルの所に送っていく。 あとは、先生方の判断だな。 うん。
けど・・・一挙に3級昇進って・・・前代未聞なんじゃないか?
まぁ、実践の方が技術が身に付くとは、昔から言われてるけどな。
それにしたって・・・
はぁ・・・キル、きっとがっかりするだろうな・・・
アヤを手放さなきゃいけないんだから。
まぁ・・・俺も、これ以上一緒にいたら・・・辛いだけだしな。
小猫校で、みんなと仲良く勉強してくれアヤ。
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2008.04.15
雄天原 第3章 草原の友 16
暖かい・・・気持ち良い・・・マオ・・・マオ・・・マオお兄ちゃん・・・好き・・・
う・・・ん・・・まどろみながら、寝返りを打つ・・・背中を舐められている感触に・・・覚醒した。
「みゃ――っ んっ 朝?」
伸びをした・・・痛みは無かった・・・って言うよりなんか変だ・・・僕、体に力が漲っている。
「アヤ、おはよう・・・気分はどうだ? 気持ち悪くは無いか」
「みゃっ、大丈夫みゃ 気分爽快みゃぁ」
ん?・・・あれっ? 僕・・・言葉・・・変・・・言葉になってる!!
あれ程大きく思っていたマオが・・・ちょっと大きく感じる位だ・・・えっ?
「僕みゃ・・・大きゅく・・・なってるみゃ?」
「あぁ、 そうだアヤ 随分大きくなったな」
マオは苦笑している・・・
ガーンな、何で? 僕・・・どうしちゃったんだろ!!とっても不安!!
「これから、保猫園まで連れて行く・・・もちろん、アヤ自分で走れよ。 それからリボンを受け取るいいな」
「みゃっ、キル僕の事見てビックリするかみゃ・・・」
「くすっ、あぁ・・・そうだな」
マオは僕の顔をしきりに舐める・・・ くすぐったいよ・・・
マオ好き・・・僕、マオ好きだよ・・・
しばし、うっとりとしてしまった。
マオは・・・徐々に僕の上にのしかかって来る・・・
いつもより、真剣な表情に見えた・・・ん? どうしたのマオ?
これじゃ起きれないし・・・く、くすぐったい♪ みゃっ、みゃぁおっ♪
ぱっとマオが僕の上から退いた。 えっ?
「アヤ・・・そんな表情、他の奴等の前で すんなよ!! ダメだぞ・・・」
マオは怒ってるみたい・・・不安になった。 僕マオ怒らせたのかな・・・
「みゃんで? みゃんで怒ってんみょ? みゃお」
「怒ってない・・・ アヤ、怒ってるわけじゃない・・・ 心配なんだ俺は」
再度僕の顔を舐める・・・ 舐め方に愛を感じた・・・
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う・・・ん・・・まどろみながら、寝返りを打つ・・・背中を舐められている感触に・・・覚醒した。
「みゃ――っ んっ 朝?」
伸びをした・・・痛みは無かった・・・って言うよりなんか変だ・・・僕、体に力が漲っている。
「アヤ、おはよう・・・気分はどうだ? 気持ち悪くは無いか」
「みゃっ、大丈夫みゃ 気分爽快みゃぁ」
ん?・・・あれっ? 僕・・・言葉・・・変・・・言葉になってる!!
あれ程大きく思っていたマオが・・・ちょっと大きく感じる位だ・・・えっ?
「僕みゃ・・・大きゅく・・・なってるみゃ?」
「あぁ、 そうだアヤ 随分大きくなったな」
マオは苦笑している・・・
ガーンな、何で? 僕・・・どうしちゃったんだろ!!とっても不安!!
「これから、保猫園まで連れて行く・・・もちろん、アヤ自分で走れよ。 それからリボンを受け取るいいな」
「みゃっ、キル僕の事見てビックリするかみゃ・・・」
「くすっ、あぁ・・・そうだな」
マオは僕の顔をしきりに舐める・・・ くすぐったいよ・・・
マオ好き・・・僕、マオ好きだよ・・・
しばし、うっとりとしてしまった。
マオは・・・徐々に僕の上にのしかかって来る・・・
いつもより、真剣な表情に見えた・・・ん? どうしたのマオ?
これじゃ起きれないし・・・く、くすぐったい♪ みゃっ、みゃぁおっ♪
ぱっとマオが僕の上から退いた。 えっ?
「アヤ・・・そんな表情、他の奴等の前で すんなよ!! ダメだぞ・・・」
マオは怒ってるみたい・・・不安になった。 僕マオ怒らせたのかな・・・
「みゃんで? みゃんで怒ってんみょ? みゃお」
「怒ってない・・・ アヤ、怒ってるわけじゃない・・・ 心配なんだ俺は」
再度僕の顔を舐める・・・ 舐め方に愛を感じた・・・
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2008.04.16
雄天原 第3章 草原の友 17
巣穴の中で、アヤはマオと戯れていた。
僕の事、家族の様に思ってくれてるんだ・・・
ちょっと切ない様な思いが、僕の胸を満たす。
僕も、マオの顔を舐めた・・・ 好き・・・好きだよ マオ♪
優しい目付きだ・・・マオ・・・僕を見る目、とっても優しい・・・
「さぁ、行こう・・・アヤ キルが待ってる」
「みゃっ」
ゆっくりと、マオの巣穴から出ると、オレンジ色の朝の日差しが眩しかった。
岩山のごつごつは、あまり感じられなかった・・・あれれ・・・
あ、そうか・・・僕の体が大きくなったからか。
あれ程大変だった岩山の道が、そんなでもない・・・
なんとなく、寂しい様な気もした。
もう、マオが僕を銜えて 何処かへ連れて行ってくれる事は、無くなっちゃったんだ。
僕は もう生まれたての仔猫じゃない。 『 お兄ちゃん 』 になったんだ。
あれ程 長い距離に思えた道も、マオを追いながら走ったら、そんなに遠くは無かった。
もちろん、マオは走るスピードを、僕に合わせてくれてるんだけどさ。
途中 誰とも出会わずに、保猫園のある岩山に着いた。
赤い岩山を登っていく。
洞穴の入り口から中に入り・・・僕の足は止まった。
み、見えない。 真っ暗で怖い!!
躓き、僕の足が止まったのに気付いたマオが、引き返してきた。
僕の顔を舐め、また歩き出す・・・マオの尻尾が僕の頭にポンと触れた。
「すぐ目が慣れるさ・・・ ゆっくりで良い・・・ こっちだアヤ」
「ま、みゃってよ みゃお! みゃだ、みえみゃいぃ――っ」
泣きべそかきそうになった。 どうしよう・・・見えない・・・ 怖い!!
マオの尻尾はまだ僕の頭の上にある。・・・僕の動きを待っているかの様に。
徐々に目が慣れてくる・・・薄っすらと・・・洞穴の中の様子が見えてきてホッとした。
「みゃ、みゃおっ みゃってぇ・・・僕を置いてかみゃいでぇ・・・」
「あぁ、わかってる・・・ アヤ、大丈夫だから・・・ さぁ、おいで」
マオは器用に僕の頭を尻尾で撫でる。 マオの愛を感じた。 家族に対する愛かな・・・
僕に対して恋愛感情を、もってくれるはず無いけど・・・
胸が締め付けられた・・・あぁ、僕 また恋してるんだ・・・マオに。
城の妻なのに・・・ 僕・・・ 黒瀬の事だって・・・ 今度はマオか・・・
恋する気持ちを持つのは・・・浮気なんだろうか・・・ ううん、そうじゃないよね。
清い関係で居たのなら、恋は森羅万象のエネルギーに通じるんだと僕は思うよ・・・城。
だから、許してね。 僕の恋する気持ち・・・抑えなくても良いよね。
精神的な安らぎと・・・ 愛情と・・・ そして・・・ 思いやる心・・・
ゆっくりと、僕は歩き出した・・・足が震える・・・時々躓きながら・・・用心深く歩いた。
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
僕の事、家族の様に思ってくれてるんだ・・・
ちょっと切ない様な思いが、僕の胸を満たす。
僕も、マオの顔を舐めた・・・ 好き・・・好きだよ マオ♪
優しい目付きだ・・・マオ・・・僕を見る目、とっても優しい・・・
「さぁ、行こう・・・アヤ キルが待ってる」
「みゃっ」
ゆっくりと、マオの巣穴から出ると、オレンジ色の朝の日差しが眩しかった。
岩山のごつごつは、あまり感じられなかった・・・あれれ・・・
あ、そうか・・・僕の体が大きくなったからか。
あれ程大変だった岩山の道が、そんなでもない・・・
なんとなく、寂しい様な気もした。
もう、マオが僕を銜えて 何処かへ連れて行ってくれる事は、無くなっちゃったんだ。
僕は もう生まれたての仔猫じゃない。 『 お兄ちゃん 』 になったんだ。
あれ程 長い距離に思えた道も、マオを追いながら走ったら、そんなに遠くは無かった。
もちろん、マオは走るスピードを、僕に合わせてくれてるんだけどさ。
途中 誰とも出会わずに、保猫園のある岩山に着いた。
赤い岩山を登っていく。
洞穴の入り口から中に入り・・・僕の足は止まった。
み、見えない。 真っ暗で怖い!!
躓き、僕の足が止まったのに気付いたマオが、引き返してきた。
僕の顔を舐め、また歩き出す・・・マオの尻尾が僕の頭にポンと触れた。
「すぐ目が慣れるさ・・・ ゆっくりで良い・・・ こっちだアヤ」
「ま、みゃってよ みゃお! みゃだ、みえみゃいぃ――っ」
泣きべそかきそうになった。 どうしよう・・・見えない・・・ 怖い!!
マオの尻尾はまだ僕の頭の上にある。・・・僕の動きを待っているかの様に。
徐々に目が慣れてくる・・・薄っすらと・・・洞穴の中の様子が見えてきてホッとした。
「みゃ、みゃおっ みゃってぇ・・・僕を置いてかみゃいでぇ・・・」
「あぁ、わかってる・・・ アヤ、大丈夫だから・・・ さぁ、おいで」
マオは器用に僕の頭を尻尾で撫でる。 マオの愛を感じた。 家族に対する愛かな・・・
僕に対して恋愛感情を、もってくれるはず無いけど・・・
胸が締め付けられた・・・あぁ、僕 また恋してるんだ・・・マオに。
城の妻なのに・・・ 僕・・・ 黒瀬の事だって・・・ 今度はマオか・・・
恋する気持ちを持つのは・・・浮気なんだろうか・・・ ううん、そうじゃないよね。
清い関係で居たのなら、恋は森羅万象のエネルギーに通じるんだと僕は思うよ・・・城。
だから、許してね。 僕の恋する気持ち・・・抑えなくても良いよね。
精神的な安らぎと・・・ 愛情と・・・ そして・・・ 思いやる心・・・
ゆっくりと、僕は歩き出した・・・足が震える・・・時々躓きながら・・・用心深く歩いた。
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2008.04.17
雄天原 第3章 草原の友 18
アヤはマオと一緒に、保猫園のある岩山の、洞穴のトンネルの中にいた。
保猫園に着いたら・・・マオと会えなくなっちゃうのかな・・・
不安と、一緒に居たい気持ちに 押し潰されそうになる。
僕・・・ 僕・・・マオと居たい・・・だけど、それは わがままだよね。
マオに守ってもらう事、考えてちゃいけないんだ。
いつか、肉体的にも精神的にも・・・マオと肩を並べられる位に成長して・・・
胸を張って、マオに好きだと言える様になるんだ。
僕の目標は決まったよ、城。 マオに追いつく事だ。 うん。 僕、頑張るからね。
先程までの、胸の重苦しさは嘘のように消えた。
尻尾をピンと立てて、僕は洞穴の中を歩く。
僕のスピードに合わせて、マオも歩いてくれている。
あ、そうか・・・道案内だよね・・・今頃気付いた。
洞穴の中は、入り組んでいて、迷路状態だ・・・覚えなきゃいけなかったのかも・・・
あー・・・今更無理だし・・・ ま、途中からでも記憶しなきゃ。
僕はあたりを見渡しながら用心深く歩く・・・
明かりが漏れていた・・・
保猫園の入り口だ。
マオは僕を振り返り、なかなか中に入ろうとしない僕の後ろに着くと、中に押し込んだ。
「みゃ、みゃおっ!!」
僕は体をマオに擦り付けた。 離れたくないのに・・・
マオは、優しく僕の顔を舐めると・・・
「さぁ、アヤ 行くんだ。 何、永遠の別れって訳じゃない。 キルが待ってる 行くんだ」
「みゃっ、みゃおっ!!」
僕も、マオの顔を舐めた・・・ 僕・・・ 僕・・・ 頑張るから・・・ 僕、マオが大好きだよ・・・
別れの挨拶をして・・・マオは暗い洞穴の中を引き返していく・・・
マオが角で見えなくなって・・・僕は明るい部屋の中へ入っていった。
アヤが、部屋の中に入ったのを洞穴の大岩の影から、マオは見守っていた。
「アヤ・・・ 元気でな・・・」
俺は後ろ髪をひかれる思いで・・・回れ右をした。
進むスピードが自然と遅くなる・・・ アヤと離れたくなど無い・・・ けど俺は・・・
思いを振り捨て、俺は前を向いて歩き出した。
洞穴を抜け、岩山を駆け下り草原へ出た。
鳥人、翼を持つ犬の襲来といい・・・時間が無い・・・
俺も早急に次の段階へ進まなければ・・・ 恋に身を焦がしている場合じゃないんだ。
前方から、影が近付いてくる・・・白い影だ・・・ ナギか!!
俺は真横に飛びのいた。 一瞬後そこに水柱が立つ!!
走るスピードを速め、意識を集中して、俺は気合を込めて風を放った。
ナギも空気の刃を難なく回避する。
ナギは卒業をかけての試験の最中か・・・だが早々に、やられるつもりなど無いぜ!!
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
保猫園に着いたら・・・マオと会えなくなっちゃうのかな・・・
不安と、一緒に居たい気持ちに 押し潰されそうになる。
僕・・・ 僕・・・マオと居たい・・・だけど、それは わがままだよね。
マオに守ってもらう事、考えてちゃいけないんだ。
いつか、肉体的にも精神的にも・・・マオと肩を並べられる位に成長して・・・
胸を張って、マオに好きだと言える様になるんだ。
僕の目標は決まったよ、城。 マオに追いつく事だ。 うん。 僕、頑張るからね。
先程までの、胸の重苦しさは嘘のように消えた。
尻尾をピンと立てて、僕は洞穴の中を歩く。
僕のスピードに合わせて、マオも歩いてくれている。
あ、そうか・・・道案内だよね・・・今頃気付いた。
洞穴の中は、入り組んでいて、迷路状態だ・・・覚えなきゃいけなかったのかも・・・
あー・・・今更無理だし・・・ ま、途中からでも記憶しなきゃ。
僕はあたりを見渡しながら用心深く歩く・・・
明かりが漏れていた・・・
保猫園の入り口だ。
マオは僕を振り返り、なかなか中に入ろうとしない僕の後ろに着くと、中に押し込んだ。
「みゃ、みゃおっ!!」
僕は体をマオに擦り付けた。 離れたくないのに・・・
マオは、優しく僕の顔を舐めると・・・
「さぁ、アヤ 行くんだ。 何、永遠の別れって訳じゃない。 キルが待ってる 行くんだ」
「みゃっ、みゃおっ!!」
僕も、マオの顔を舐めた・・・ 僕・・・ 僕・・・ 頑張るから・・・ 僕、マオが大好きだよ・・・
別れの挨拶をして・・・マオは暗い洞穴の中を引き返していく・・・
マオが角で見えなくなって・・・僕は明るい部屋の中へ入っていった。
アヤが、部屋の中に入ったのを洞穴の大岩の影から、マオは見守っていた。
「アヤ・・・ 元気でな・・・」
俺は後ろ髪をひかれる思いで・・・回れ右をした。
進むスピードが自然と遅くなる・・・ アヤと離れたくなど無い・・・ けど俺は・・・
思いを振り捨て、俺は前を向いて歩き出した。
洞穴を抜け、岩山を駆け下り草原へ出た。
鳥人、翼を持つ犬の襲来といい・・・時間が無い・・・
俺も早急に次の段階へ進まなければ・・・ 恋に身を焦がしている場合じゃないんだ。
前方から、影が近付いてくる・・・白い影だ・・・ ナギか!!
俺は真横に飛びのいた。 一瞬後そこに水柱が立つ!!
走るスピードを速め、意識を集中して、俺は気合を込めて風を放った。
ナギも空気の刃を難なく回避する。
ナギは卒業をかけての試験の最中か・・・だが早々に、やられるつもりなど無いぜ!!
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2008.04.18
雄天原 第4章 小猫校 1
アヤは、保猫園の入り口の中に入り、その明るさに目を細めた・・・眩しい・・・
初めて、保猫園に連れて来られた時の事を思い出した。
そう・・・この高台から、マオに放り投げられたんだっけ・・・
下を見おろすと、水堀があった。 橋は架かっていない。
・・・助走を付ければ、何とか飛び越えられるかも・・・
僕は思いっきり助走を付けて勢いよくジャンプした。
10cm位前に、飛び移ろうとしていた岩盤がある・・・・・・げげっ!! 届かない!!
前後の足をバタつかせても・・・前進の兆候はない・・・ガーン!!
「ふっ、みゃぁぁぁ―――っ!!!!!」
一旦その場に停止して・・・・・・そのまま真下に下降していく僕の体!!
思い切り目を瞑って、エネルギーを体外に放出しようと試みる・・・間に合うか僕の風!!
「あ・・・・・・・・危ないっ!!」
力強い大きな手に受け止められ、引き上げられた・・・えっ!!
目を開けると・・・浅黒い肌に、ボディビルダーの様な逞しい体・・・
「みゃっ、カズ先生みゃぁ!!」
「おう! えーっと?・・・・・・・・・誰だ・・・ふむ・・・」
僕の体を、あちこち触られ・・・首を傾げている・・・
ちょ、ちょっと・・・股間まで見ないでって!!
「みゃっ、カズ先生・・・アヤみゃぁぁっ!!アヤ=みゃリオみゅス みゃぁっ!!」
「ん? アヤ・・・ネリオヌス? あぁ、マオの。 あ、いや・・・キルの生徒か。 ・・・こんなにデカかったか? 確か・・・Level 1 だって聞いていたんだが」
僕の両前足の付け根を手で支え、目の高さに持ち上げている・・・
微妙に恥ずかしいんだけど・・・僕。
「マオの十八番の子か・・・『 薄青地に黒縞 』 が見事に、真っ黒になったな・・・クスっ」
えっ?マオのおはこの子って・・・おはこ? 箱? いや違うでしょ・・・えーと・・・十八番か。
・・・・・・っ・・・あ、僕の守りの風の事かな。
ん?・・・真っ黒? 僕そんな汚れてるのかなぁ・・・舐め方が足りなかったのかも。
・・・身だしなみは大切なのに・・・恥ずかしくて、うな垂れた。
僕を抱きしめると・・・カズ先生は、何故か鼻歌を歌いながら・・・保猫室に入っていく。
カズ先生は渋めの声なのに、わくわくしている様に聞こえる。
「キル♪ 可愛い生徒のお帰りだよ〜〜ん」
「あ、あ〜〜〜〜〜〜っ!! アヤっ!! 何で、カズが抱っこしてるの?! 僕のアヤでしょ! ダメッ カズったらもうっ!!」
素早く僕を、カズ先生から取上げるキル。
ぎゅっと抱きしめてくれた・・・ふわっと、いい匂いが僕を包む・・・
「き、キル先生・・・僕・・・ごめんみゃさい。 僕・・・言いつけみゃみょれみゃかったみょ」
「アヤっ・・・良いの・・・良いんです。 アヤは良く頑張りました。 いい子いい子・・・」
僕を撫でながら・・・キルは涙を流している・・・何で、泣いてるんだろう・・・
カズ先生は溜息を付き、ポンポンとキルの肩に優しく触れた。
「感激のご対面中 悪いんだが・・・キル、残念だったな・・・この大きさだと、俺の生徒だ」
「そ、そんな事!! いいえ、アヤは2級進級で Level 3 です!! ま、まだ 小猫校へは行かせません」
僕を更にぎゅっと抱きしめ、カズ先生から隠そうとする・・・
「はぁ・・・あのなぁキル。 俺は、もうアヤを抱きしめて大きさを確かめてるんだよ まったく。 それに、Level 3 の大きさは ほらコイツと同じだろ」
カズ先生は近くにいた青いリボンの仔猫を、ひょいと持ち上げて・・・
僕の目の前に突き出した・・・・・・っ・・・僕より、一回り位明らかに小振りに見えた。
目の前に突き出されて・・・キルの目から大粒の涙が溢れ出す・・・
僕の頭にポタポタとキルの涙が降ってきた。
「・・・・・・・・・」
「だから、キル・・・そんな泣くなって。 はぁ・・・俺がいじめてるみたいだろ」
どうしよう・・・キルが泣いてる・・・
「キル先生、みゃかみゃいで・・・みゃいちゃ嫌だ」
キルの手を舐めた。一生懸命思いを込めて舐めた・・・僕を抱きしめてくれている優しい手を。
「ふっ、アヤ・・・ 僕の可愛いアヤ=ネリオヌス・・・ 進級です。 ・・・小猫校へ・・・これからは・・・ カズ先生に色々教わるのですよ」
ゆっくりと・・・それ以上遅く出来ないんじゃないかと思える位ゆっくりと・・・
うやうやしくカズ先生に僕を手渡した。
にっこりと微笑んだカズ先生・・・最初に見た時とは別人・・・いや、別獣人の様だ。
「あぁ、任せておけ・・・俺が、きっちり仕込んでやる・・・雄天原の精神をな」
カズ先生に抱きしめられた僕は、キルの表情がやっと見えた・・・
何て哀しそうなんだろう・・・憂いを帯びた瞳は、一層キルの美しさを際立たせた・・・
キルは後ろを向き、いくつもある籠の中から・・・『 ピンク色のりぼん 』 を取り出した。
「卒園おめでとう・・・Level 4 ピンクのりぼんです。 アヤ・・・カズ先生の言う事を良く聞いて頑張るのですよ」
僕の首にシュルルっとリボンを結んでくれた・・・しゃりしゃりんと小鈴が鳴る。
「キル先生!! ありがとう・・・ 僕、頑張りみゃす!!」
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初めて、保猫園に連れて来られた時の事を思い出した。
そう・・・この高台から、マオに放り投げられたんだっけ・・・
下を見おろすと、水堀があった。 橋は架かっていない。
・・・助走を付ければ、何とか飛び越えられるかも・・・
僕は思いっきり助走を付けて勢いよくジャンプした。
10cm位前に、飛び移ろうとしていた岩盤がある・・・・・・げげっ!! 届かない!!
前後の足をバタつかせても・・・前進の兆候はない・・・ガーン!!
「ふっ、みゃぁぁぁ―――っ!!!!!」
一旦その場に停止して・・・・・・そのまま真下に下降していく僕の体!!
思い切り目を瞑って、エネルギーを体外に放出しようと試みる・・・間に合うか僕の風!!
「あ・・・・・・・・危ないっ!!」
力強い大きな手に受け止められ、引き上げられた・・・えっ!!
目を開けると・・・浅黒い肌に、ボディビルダーの様な逞しい体・・・
「みゃっ、カズ先生みゃぁ!!」
「おう! えーっと?・・・・・・・・・誰だ・・・ふむ・・・」
僕の体を、あちこち触られ・・・首を傾げている・・・
ちょ、ちょっと・・・股間まで見ないでって!!
「みゃっ、カズ先生・・・アヤみゃぁぁっ!!アヤ=みゃリオみゅス みゃぁっ!!」
「ん? アヤ・・・ネリオヌス? あぁ、マオの。 あ、いや・・・キルの生徒か。 ・・・こんなにデカかったか? 確か・・・Level 1 だって聞いていたんだが」
僕の両前足の付け根を手で支え、目の高さに持ち上げている・・・
微妙に恥ずかしいんだけど・・・僕。
「マオの十八番の子か・・・『 薄青地に黒縞 』 が見事に、真っ黒になったな・・・クスっ」
えっ?マオのおはこの子って・・・おはこ? 箱? いや違うでしょ・・・えーと・・・十八番か。
・・・・・・っ・・・あ、僕の守りの風の事かな。
ん?・・・真っ黒? 僕そんな汚れてるのかなぁ・・・舐め方が足りなかったのかも。
・・・身だしなみは大切なのに・・・恥ずかしくて、うな垂れた。
僕を抱きしめると・・・カズ先生は、何故か鼻歌を歌いながら・・・保猫室に入っていく。
カズ先生は渋めの声なのに、わくわくしている様に聞こえる。
「キル♪ 可愛い生徒のお帰りだよ〜〜ん」
「あ、あ〜〜〜〜〜〜っ!! アヤっ!! 何で、カズが抱っこしてるの?! 僕のアヤでしょ! ダメッ カズったらもうっ!!」
素早く僕を、カズ先生から取上げるキル。
ぎゅっと抱きしめてくれた・・・ふわっと、いい匂いが僕を包む・・・
「き、キル先生・・・僕・・・ごめんみゃさい。 僕・・・言いつけみゃみょれみゃかったみょ」
「アヤっ・・・良いの・・・良いんです。 アヤは良く頑張りました。 いい子いい子・・・」
僕を撫でながら・・・キルは涙を流している・・・何で、泣いてるんだろう・・・
カズ先生は溜息を付き、ポンポンとキルの肩に優しく触れた。
「感激のご対面中 悪いんだが・・・キル、残念だったな・・・この大きさだと、俺の生徒だ」
「そ、そんな事!! いいえ、アヤは2級進級で Level 3 です!! ま、まだ 小猫校へは行かせません」
僕を更にぎゅっと抱きしめ、カズ先生から隠そうとする・・・
「はぁ・・・あのなぁキル。 俺は、もうアヤを抱きしめて大きさを確かめてるんだよ まったく。 それに、Level 3 の大きさは ほらコイツと同じだろ」
カズ先生は近くにいた青いリボンの仔猫を、ひょいと持ち上げて・・・
僕の目の前に突き出した・・・・・・っ・・・僕より、一回り位明らかに小振りに見えた。
目の前に突き出されて・・・キルの目から大粒の涙が溢れ出す・・・
僕の頭にポタポタとキルの涙が降ってきた。
「・・・・・・・・・」
「だから、キル・・・そんな泣くなって。 はぁ・・・俺がいじめてるみたいだろ」
どうしよう・・・キルが泣いてる・・・
「キル先生、みゃかみゃいで・・・みゃいちゃ嫌だ」
キルの手を舐めた。一生懸命思いを込めて舐めた・・・僕を抱きしめてくれている優しい手を。
「ふっ、アヤ・・・ 僕の可愛いアヤ=ネリオヌス・・・ 進級です。 ・・・小猫校へ・・・これからは・・・ カズ先生に色々教わるのですよ」
ゆっくりと・・・それ以上遅く出来ないんじゃないかと思える位ゆっくりと・・・
うやうやしくカズ先生に僕を手渡した。
にっこりと微笑んだカズ先生・・・最初に見た時とは別人・・・いや、別獣人の様だ。
「あぁ、任せておけ・・・俺が、きっちり仕込んでやる・・・雄天原の精神をな」
カズ先生に抱きしめられた僕は、キルの表情がやっと見えた・・・
何て哀しそうなんだろう・・・憂いを帯びた瞳は、一層キルの美しさを際立たせた・・・
キルは後ろを向き、いくつもある籠の中から・・・『 ピンク色のりぼん 』 を取り出した。
「卒園おめでとう・・・Level 4 ピンクのりぼんです。 アヤ・・・カズ先生の言う事を良く聞いて頑張るのですよ」
僕の首にシュルルっとリボンを結んでくれた・・・しゃりしゃりんと小鈴が鳴る。
「キル先生!! ありがとう・・・ 僕、頑張りみゃす!!」
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2008.04.19
雄天原 第4章 小猫校 2
保猫室で、アヤはカズ先生の腕の中に抱っこされていた。
「さてと、そろそろ行くか」
キルは、名残惜しげに僕の顎を撫でながら・・・まだ良いでしょうに・・・と呟いている。
僕は回りを見て・・・異変に気付く。
保猫園に居た猫たちの数が・・・半数近く減っている事に。
個性的な仔猫達がいっぱい居たのに。 もっと自由に、遊んでいたのに・・・
今は中位の猫たちと一箇所に固まって・・・怯えているかの様に動かない・・・
中位の猫達は、仔猫たちを舐めている・・・
それに、見覚えの無い人に気が付いた・・・
しなやかな体付きの その人は、薄く微笑みながら僕をじっと見詰めている。
日焼けしそうに無い白い肌とハニーブロンドの緩やかな巻き毛・・・濃い緑色の目・・・
すっと鼻筋が通り桜色の唇、誰かに似ているような・・・似てないような・・・
金のピアスが耳に光っていた。 成獣人・・・先生かな。
キルとは別の・・・凛とした美しさがあった。
どっちかっていうと宝塚歌劇団のスターの様・・・
華があるっていうのかな、オーラが内側から輝いて見える。
キルは王族・・・の様な気品に満ちているし・・・
僕を抱っこしてくれているカズ先生は・・・思いっきりボディビルダーっぽいし。
肉体美だしなぁ・・・美しく整った筋肉の形・・・はぁ・・・なんだかもう。
成獣になると、みんな際立つのかなぁ・・・
「その子がアヤ=ネリオヌス? ふーん。 マオのねぇ・・・」
意味深にゆっくりと微笑んで、僕に近付いてきた。
興味津々という猫特有の瞳の動きにドキッとする。
「ダイ・・・ あぁそうだよ、これが噂の マオの相手だ」
「みゃ、みゃおの相手?! みゃみそれ!!」
ビックリして叫んだ・・・噂になってるの?
あぁ、僕キルの言いつけ守れなかったし、
鳥さんに追いかけられて掴まって・・・
マオの世話になってた事が噂に・・・ガーン。
どうしよう・・・マオに迷惑かけちゃってる!!どうしよう・・・
「いや、アヤなんでもない・・・ こっちの話だ。 うん。 心配スンナ。 大丈夫だから」
カズ先生は苦笑して、僕の頭をガシガシと撫で付ける・・・ってて・・・ちょっと痛いって・・・
ダイと呼ばれたその先生は・・・僕をカズ先生から取上げて・・・
僕を両前足の付け根を両手で支え、高い高いした・・・何で?
ダイ先生の首元に僕の後ろ足が乗っかり・・・ぎくぅっ。
僕の股間が丸見え状態に・・・ガーン!!
身体検査? またしてもひっくり返され、彼方此方調べられた・・・何で(泣)
「うーん、襲われてはいないわね。 良かった」
へっ? 襲われてはいないって・・・ な、何を調べたんですか・・・ダイ先生!!
「みゃ、みゃみを・・・」
「くすっ、良いの良いの・・・こっちの話だから・・・ほら、カズ」
「おう!」
ダイ先生から僕を受け取ると、俺のモンみたいに頬擦りした。
き、キモイ・・・いや、何ていうか・・・微妙。
精悍な男っぽい顔付き・・・ハニーブロンドの短髪が、ワサワサと揺れる。
浅黒い肌に、金のピアスは映えるな・・・うん。
「僕の親近者なんだから大切にしてよね」
「あ? 特別扱いはしねぇよ・・・ 悪いなダイ」
にっかと笑った。
「し、親近者?・・・ダイ先生って僕の親近者みゃみょ?」
「よりによって僕の親近者を、マオが選ぶなんてねぇ・・・」
ブツブツと呟いている・・・不安・・・何、何なの・・・どうしたって言うの?
ダイ先生・・・親近者? 城とどんな関係?
僕の血筋遡っても金髪なんてありえないもん。
てことは、城の血筋でしょ。
まぁ、お義父さんがダニエル=リオン=マドバーンっていう、
列記とした外人さんだし。 お義父さんの家族とか・・・かな。
「アヤ・・・マオは優しくしてくれましたか?」
キルは自愛に満ちた目を、僕に向けた・・・
「みやっ、みゃお優しいよ・・・みゃお大好き♪ 僕いっぱい甘えたみょ。 僕・・・みゃおの傍、はみゃれたくみゃかった。 僕、いつか みゃおと肩みゃらべられる位まで みゃお みょくひょうに頑張る」
途端に先生方は目を見合わせ・・・カズ先生はくすくす笑っている。
何で笑われたんだろう・・・変な事言ってないと思うんだけど。
「そうか、うん。 アヤ 良し、俺がきっちり教えてやるからな 頑張るんだぞ」
大きな手でガシガシと撫でられ・・・痛みが走る・・・
キルは、にっこりと微笑み、ダイ先生と端の方へ言って何やら話し始めた。
ダイ先生は指を顎に当て、うなずきながら、悪戯っ子の様に目を輝かせている。
何か・・・やばくないですか・・・何かたくらんでるでしょ。 ダイ先生。
「じゃ、俺等は行くからな、 ほら お前達集合!!」
カズ先生は声を張り上げると、仔猫をあやしていた中位の猫が集まった。
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「さてと、そろそろ行くか」
キルは、名残惜しげに僕の顎を撫でながら・・・まだ良いでしょうに・・・と呟いている。
僕は回りを見て・・・異変に気付く。
保猫園に居た猫たちの数が・・・半数近く減っている事に。
個性的な仔猫達がいっぱい居たのに。 もっと自由に、遊んでいたのに・・・
今は中位の猫たちと一箇所に固まって・・・怯えているかの様に動かない・・・
中位の猫達は、仔猫たちを舐めている・・・
それに、見覚えの無い人に気が付いた・・・
しなやかな体付きの その人は、薄く微笑みながら僕をじっと見詰めている。
日焼けしそうに無い白い肌とハニーブロンドの緩やかな巻き毛・・・濃い緑色の目・・・
すっと鼻筋が通り桜色の唇、誰かに似ているような・・・似てないような・・・
金のピアスが耳に光っていた。 成獣人・・・先生かな。
キルとは別の・・・凛とした美しさがあった。
どっちかっていうと宝塚歌劇団のスターの様・・・
華があるっていうのかな、オーラが内側から輝いて見える。
キルは王族・・・の様な気品に満ちているし・・・
僕を抱っこしてくれているカズ先生は・・・思いっきりボディビルダーっぽいし。
肉体美だしなぁ・・・美しく整った筋肉の形・・・はぁ・・・なんだかもう。
成獣になると、みんな際立つのかなぁ・・・
「その子がアヤ=ネリオヌス? ふーん。 マオのねぇ・・・」
意味深にゆっくりと微笑んで、僕に近付いてきた。
興味津々という猫特有の瞳の動きにドキッとする。
「ダイ・・・ あぁそうだよ、これが噂の マオの相手だ」
「みゃ、みゃおの相手?! みゃみそれ!!」
ビックリして叫んだ・・・噂になってるの?
あぁ、僕キルの言いつけ守れなかったし、
鳥さんに追いかけられて掴まって・・・
マオの世話になってた事が噂に・・・ガーン。
どうしよう・・・マオに迷惑かけちゃってる!!どうしよう・・・
「いや、アヤなんでもない・・・ こっちの話だ。 うん。 心配スンナ。 大丈夫だから」
カズ先生は苦笑して、僕の頭をガシガシと撫で付ける・・・ってて・・・ちょっと痛いって・・・
ダイと呼ばれたその先生は・・・僕をカズ先生から取上げて・・・
僕を両前足の付け根を両手で支え、高い高いした・・・何で?
ダイ先生の首元に僕の後ろ足が乗っかり・・・ぎくぅっ。
僕の股間が丸見え状態に・・・ガーン!!
身体検査? またしてもひっくり返され、彼方此方調べられた・・・何で(泣)
「うーん、襲われてはいないわね。 良かった」
へっ? 襲われてはいないって・・・ な、何を調べたんですか・・・ダイ先生!!
「みゃ、みゃみを・・・」
「くすっ、良いの良いの・・・こっちの話だから・・・ほら、カズ」
「おう!」
ダイ先生から僕を受け取ると、俺のモンみたいに頬擦りした。
き、キモイ・・・いや、何ていうか・・・微妙。
精悍な男っぽい顔付き・・・ハニーブロンドの短髪が、ワサワサと揺れる。
浅黒い肌に、金のピアスは映えるな・・・うん。
「僕の親近者なんだから大切にしてよね」
「あ? 特別扱いはしねぇよ・・・ 悪いなダイ」
にっかと笑った。
「し、親近者?・・・ダイ先生って僕の親近者みゃみょ?」
「よりによって僕の親近者を、マオが選ぶなんてねぇ・・・」
ブツブツと呟いている・・・不安・・・何、何なの・・・どうしたって言うの?
ダイ先生・・・親近者? 城とどんな関係?
僕の血筋遡っても金髪なんてありえないもん。
てことは、城の血筋でしょ。
まぁ、お義父さんがダニエル=リオン=マドバーンっていう、
列記とした外人さんだし。 お義父さんの家族とか・・・かな。
「アヤ・・・マオは優しくしてくれましたか?」
キルは自愛に満ちた目を、僕に向けた・・・
「みやっ、みゃお優しいよ・・・みゃお大好き♪ 僕いっぱい甘えたみょ。 僕・・・みゃおの傍、はみゃれたくみゃかった。 僕、いつか みゃおと肩みゃらべられる位まで みゃお みょくひょうに頑張る」
途端に先生方は目を見合わせ・・・カズ先生はくすくす笑っている。
何で笑われたんだろう・・・変な事言ってないと思うんだけど。
「そうか、うん。 アヤ 良し、俺がきっちり教えてやるからな 頑張るんだぞ」
大きな手でガシガシと撫でられ・・・痛みが走る・・・
キルは、にっこりと微笑み、ダイ先生と端の方へ言って何やら話し始めた。
ダイ先生は指を顎に当て、うなずきながら、悪戯っ子の様に目を輝かせている。
何か・・・やばくないですか・・・何かたくらんでるでしょ。 ダイ先生。
「じゃ、俺等は行くからな、 ほら お前達集合!!」
カズ先生は声を張り上げると、仔猫をあやしていた中位の猫が集まった。
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2008.04.21
雄天原 第4章 小猫校 3
カズ先生は、僕を抱き上げたまま、保猫室を出て、細い廊下を通り、
保猫園と小猫校の共同スペースの・・・あの盆地に出た。
花が乱れ咲く草原・・・滝から続く大小の小川・・・林道に入る・・・あっ!!あの木!!
僕は大鳥に見つからないように、セキセイインコに似た鳥と・・・
あの木の穴に落っこちたんだ!!
自然に体が震え始めて・・・カズ先生は僕の背中を撫でて、落ち着かせようとしてくれた。
林道を爽やかな風が吹き抜け頬を撫でる・・・
カズ先生は時々後ろを振り返り、生徒達が付いて来ているか確認しながら歩いていく。
僕も、歩かなきゃいけないのに・・・心配になり、カズ先生の顔を見上げるんだけど。
カズ先生は微笑んだまま、僕を降ろそうとはしない・・・僕が問題児だからかな。
いきなり消えちゃって・・・キルに心配かけちゃったし・・・
反省しなくっちゃ・・・僕。
シュンと落ち込んで、首を回し前方を見る・・・
カズ先生の心音が肌に直接伝わってきて・・・僕は段々眠くなってきた。
寝ちゃいけないのに・・・僕・・・
林道を抜け、壁が見えた・・・見上げるとかなり高い。
壁の一角にトンネルの入り口が・・・
カズ先生は、ずんずん中へ入っていく・・・もちろん時々後ろを確かめながら。
廊下を歩きしばらくいくと広場に出た。
入り口に小猫室と書かれてある・・・またしても文字が読める・・・知らないはずの字なのに。
中に入ると、ようやく僕は床に降ろされた。 ホッ。
部屋の中は、保猫室よりも随分と天井も高いし、広々としていた。
障害物も・・・たくさんある・・・僕は好奇心がうずうずして・・・走り出した。
小岩を登り・・・滑り降り・・・色々な高さに挑戦した・・・
他の生徒達も、部屋に入るなり次々と思い思いに遊び出す。
見知らぬ僕に興味がわいたらしく・・・僕の近くにも何匹か集まってきた。
「おい、おみゃえ! アヤっていうんだろ。 カズ先生独りじみぇ だみぇだぞ!」
「みゃっ、わかった 独りじみぇしみゃいようにする」
茶トラの猫が僕に詰め寄る・・・
一緒につるんでいるらしい茶と白のぶち猫は見てるだけ・・・
別に独り占めするつもりなんか無いのに・・・
でも、さっき確かに独り占め状態だったし。
あ、そういえば・・・ハヤテもカズ先生のファンだったっけ。
茶トラの方は緑のリボンをしている。 ぶち猫も同じ緑だ・・・結び目は1つずつ。
緑って Level いくつなんだろう。
僕がピンクで Level 4 だ。 小猫校で一番下級生だし・・・
「アヤ、怪我のみゃいようみぃ がんばれみゃ」
「みゃっ、ありがとう」
二匹が僕の傍を離れると、また二匹寄って来た。
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保猫園と小猫校の共同スペースの・・・あの盆地に出た。
花が乱れ咲く草原・・・滝から続く大小の小川・・・林道に入る・・・あっ!!あの木!!
僕は大鳥に見つからないように、セキセイインコに似た鳥と・・・
あの木の穴に落っこちたんだ!!
自然に体が震え始めて・・・カズ先生は僕の背中を撫でて、落ち着かせようとしてくれた。
林道を爽やかな風が吹き抜け頬を撫でる・・・
カズ先生は時々後ろを振り返り、生徒達が付いて来ているか確認しながら歩いていく。
僕も、歩かなきゃいけないのに・・・心配になり、カズ先生の顔を見上げるんだけど。
カズ先生は微笑んだまま、僕を降ろそうとはしない・・・僕が問題児だからかな。
いきなり消えちゃって・・・キルに心配かけちゃったし・・・
反省しなくっちゃ・・・僕。
シュンと落ち込んで、首を回し前方を見る・・・
カズ先生の心音が肌に直接伝わってきて・・・僕は段々眠くなってきた。
寝ちゃいけないのに・・・僕・・・
林道を抜け、壁が見えた・・・見上げるとかなり高い。
壁の一角にトンネルの入り口が・・・
カズ先生は、ずんずん中へ入っていく・・・もちろん時々後ろを確かめながら。
廊下を歩きしばらくいくと広場に出た。
入り口に小猫室と書かれてある・・・またしても文字が読める・・・知らないはずの字なのに。
中に入ると、ようやく僕は床に降ろされた。 ホッ。
部屋の中は、保猫室よりも随分と天井も高いし、広々としていた。
障害物も・・・たくさんある・・・僕は好奇心がうずうずして・・・走り出した。
小岩を登り・・・滑り降り・・・色々な高さに挑戦した・・・
他の生徒達も、部屋に入るなり次々と思い思いに遊び出す。
見知らぬ僕に興味がわいたらしく・・・僕の近くにも何匹か集まってきた。
「おい、おみゃえ! アヤっていうんだろ。 カズ先生独りじみぇ だみぇだぞ!」
「みゃっ、わかった 独りじみぇしみゃいようにする」
茶トラの猫が僕に詰め寄る・・・
一緒につるんでいるらしい茶と白のぶち猫は見てるだけ・・・
別に独り占めするつもりなんか無いのに・・・
でも、さっき確かに独り占め状態だったし。
あ、そういえば・・・ハヤテもカズ先生のファンだったっけ。
茶トラの方は緑のリボンをしている。 ぶち猫も同じ緑だ・・・結び目は1つずつ。
緑って Level いくつなんだろう。
僕がピンクで Level 4 だ。 小猫校で一番下級生だし・・・
「アヤ、怪我のみゃいようみぃ がんばれみゃ」
「みゃっ、ありがとう」
二匹が僕の傍を離れると、また二匹寄って来た。
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2008.04.22
雄天原 第4章 小猫校 4
茶トラと白と茶のぶち猫二匹が僕の傍を離れると、また二匹寄って来た。
白と黒のぶち猫・・・緑の目。 ハヤテ!!
もう一匹は見知らぬ猫・・・クリーム色の猫・・・カッパーの目長い尾・・・
二匹とも僕と同じピンク色のリボンを付けていた。 結び目は無い。
「アヤ!!! やっぱりアヤっておみゃえか!! 真っ黒でビックリしたぜ」
「ハヤテ! 僕、大きくみゃったでしょ」
僕は尻尾をピンと上にあげ、ポーズを決めた。
ハヤテは僕に体を擦り付けて匂いを嗅いでいる・・・
・・・・・・だからそれ止めて欲しいんだけど。
もう一匹は一線を引いて見守ってる感じ。
「あぁ、行方ふみぇいって聞いてた・・・本当、無事で良かったよ」
「みゃっ、僕 みゃおに助けてみょらったみょ」
僕達の事を黙って見ていたクリーム色の猫が、口を出してきた。
「みゃお? みゃおって・・・風の主守みょ みゃおか?」
「みゃっ、そう。 そみょ みゃお」
いきなり詰め寄られた事にもビックリだけど・・・
マオって・・・結構有名らしい・・・『 風のシュシュのマオ 』 か。 ん?・・・風のシュシュ??
風の酒守・・・いや、違うでしょ・・・種守・・・違うと思う・・・主守・・・えっ!!!
『 風の主守 』!!つ、つまり・・・『 風のTOP 』?!
ま、マオって・・・TOPだったのぉ? ガーン!!
・・・・・・・・・っ・・・いや、マオはずっと昔のTOP
中猫校にいるわけだし・・・相当年月たってるんでしょ・・・
・・・決して僕の城を消した犯人ではない。 わかってる。 うん。 わかってるって。
風を操れるって事は、
多かれ少なかれ 『 風のエナジー 』 の関係者って事は、わかってたんだし、
何も今更うろたえる事じゃない。
ただ、あの時の光景を・・・思い出してしまっただけ。
風の一族全ての人間が悪いわけじゃない・・・
全ての風のTOPが悪いわけじゃない・・・
たまたまあの当時にTOPが不在で・・・いや、まだ若すぎて・・・襲名していなかったらしい。
先代のTOPの弟が代理を務めていて、そいつが性質が悪かったんだって。
僕は城から、その事を、あの3日間の時に聞いた・・・悔しかった。
何で先代は亡くなってしまったんだろう。
「けど、凄い飛び級だみゃ・・・前代みみょんらしいぞ」
「らしいみぇ・・・僕みょビックリしてるんだ」
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白と黒のぶち猫・・・緑の目。 ハヤテ!!
もう一匹は見知らぬ猫・・・クリーム色の猫・・・カッパーの目長い尾・・・
二匹とも僕と同じピンク色のリボンを付けていた。 結び目は無い。
「アヤ!!! やっぱりアヤっておみゃえか!! 真っ黒でビックリしたぜ」
「ハヤテ! 僕、大きくみゃったでしょ」
僕は尻尾をピンと上にあげ、ポーズを決めた。
ハヤテは僕に体を擦り付けて匂いを嗅いでいる・・・
・・・・・・だからそれ止めて欲しいんだけど。
もう一匹は一線を引いて見守ってる感じ。
「あぁ、行方ふみぇいって聞いてた・・・本当、無事で良かったよ」
「みゃっ、僕 みゃおに助けてみょらったみょ」
僕達の事を黙って見ていたクリーム色の猫が、口を出してきた。
「みゃお? みゃおって・・・風の主守みょ みゃおか?」
「みゃっ、そう。 そみょ みゃお」
いきなり詰め寄られた事にもビックリだけど・・・
マオって・・・結構有名らしい・・・『 風のシュシュのマオ 』 か。 ん?・・・風のシュシュ??
風の酒守・・・いや、違うでしょ・・・種守・・・違うと思う・・・主守・・・えっ!!!
『 風の主守 』!!つ、つまり・・・『 風のTOP 』?!
ま、マオって・・・TOPだったのぉ? ガーン!!
・・・・・・・・・っ・・・いや、マオはずっと昔のTOP
中猫校にいるわけだし・・・相当年月たってるんでしょ・・・
・・・決して僕の城を消した犯人ではない。 わかってる。 うん。 わかってるって。
風を操れるって事は、
多かれ少なかれ 『 風のエナジー 』 の関係者って事は、わかってたんだし、
何も今更うろたえる事じゃない。
ただ、あの時の光景を・・・思い出してしまっただけ。
風の一族全ての人間が悪いわけじゃない・・・
全ての風のTOPが悪いわけじゃない・・・
たまたまあの当時にTOPが不在で・・・いや、まだ若すぎて・・・襲名していなかったらしい。
先代のTOPの弟が代理を務めていて、そいつが性質が悪かったんだって。
僕は城から、その事を、あの3日間の時に聞いた・・・悔しかった。
何で先代は亡くなってしまったんだろう。
「けど、凄い飛び級だみゃ・・・前代みみょんらしいぞ」
「らしいみぇ・・・僕みょビックリしてるんだ」
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2008.04.25
雄天原 第4章 小猫校 5
クリーム色の猫・・・カッパーの目長い尾の猫は僕の周りに擦り寄り、
しきりに匂いを嗅ぎ・・・うぅっ・・・だからそれ止めて欲しいんだけど・・・微妙。
「僕はフミ、んー・・・本当だ、別みょ みぇこみょ みぃおい・・・これが みゃおみょ みぃおいか」
ガーン・・・僕マオの匂いするのか? で、でもぉ・・・僕に触れたのって・・・
カズ先生もキルも・・・僕の体に擦り付けたのだって・・・
あ、そか・・・他の猫の匂いは知ってるって事か。 知らない猫の匂いで判断したと。
まだ、止めようとしない・・・そんな嗅がないでったら・・・僕、微妙に恥ずかしい。
ちょっと避けようと移動すると、引っ付いてくる・・・うぅっ!!
「フミ・・・そんみゃ 嗅がみゃいでったら」
「みゃっ? いいじゃん」
悪戯っ子の様な目に・・・えっ?! フミ?
な、なんで、僕を舐め出した・・・ちょ、ちょっとぉ・・・
僕はビックリして逃げ出した・・・全速力で走り、トンネルに潜り込む。
岩を切り出した部屋内の遊具のトンネルに。
じょ、冗談じゃないって。 せっかくマオが綺麗に僕を舐めてくれたのに・・・
マオ・・・ マオみたいになるんだ僕・・・ 頑張んなきゃ。
そこで気付く・・・あ―――っ!!もしかして今の、勝負?!
トンネルを慌てて出ると、ガーン!! やっぱり。
フミはカズ先生に抱っこされて、ピンクのリボンに1つ結び目を付けてもらっていた。
フミは誇らしげだ・・・そ、そんなぁ・・・ そうか・・・あぁゆうのも勝負なんだ。
僕、全然わかんなかった。 よし、今度こそ頑張んなきゃ。
僕は気合をいれた。 フミはカズ先生に抱っこされたまま、うっとりとしている。
カズ先生にいい子いい子と撫でられて、ペロペロと舐められている・・・うっ、あれは嫌かも。
くすくすと笑う様にハヤテが僕にジェスチャーしている・・・ぶっすぅー!
どうせ逃げたさ僕は、今度は負けないんだから!!
「ドジだみゃー アヤ」
「みゃっ、勝負だハヤテ」
「みゃっ、よしこいアヤ」
僕はハヤテに飛びかかる・・・
ハヤテはすっと避けて僕にパンチを繰り出す、背中にヒット2発。
くそっ、負けないよ、素早く体制を建て直し、首に飛び掛り押し倒した。
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しきりに匂いを嗅ぎ・・・うぅっ・・・だからそれ止めて欲しいんだけど・・・微妙。
「僕はフミ、んー・・・本当だ、別みょ みぇこみょ みぃおい・・・これが みゃおみょ みぃおいか」
ガーン・・・僕マオの匂いするのか? で、でもぉ・・・僕に触れたのって・・・
カズ先生もキルも・・・僕の体に擦り付けたのだって・・・
あ、そか・・・他の猫の匂いは知ってるって事か。 知らない猫の匂いで判断したと。
まだ、止めようとしない・・・そんな嗅がないでったら・・・僕、微妙に恥ずかしい。
ちょっと避けようと移動すると、引っ付いてくる・・・うぅっ!!
「フミ・・・そんみゃ 嗅がみゃいでったら」
「みゃっ? いいじゃん」
悪戯っ子の様な目に・・・えっ?! フミ?
な、なんで、僕を舐め出した・・・ちょ、ちょっとぉ・・・
僕はビックリして逃げ出した・・・全速力で走り、トンネルに潜り込む。
岩を切り出した部屋内の遊具のトンネルに。
じょ、冗談じゃないって。 せっかくマオが綺麗に僕を舐めてくれたのに・・・
マオ・・・ マオみたいになるんだ僕・・・ 頑張んなきゃ。
そこで気付く・・・あ―――っ!!もしかして今の、勝負?!
トンネルを慌てて出ると、ガーン!! やっぱり。
フミはカズ先生に抱っこされて、ピンクのリボンに1つ結び目を付けてもらっていた。
フミは誇らしげだ・・・そ、そんなぁ・・・ そうか・・・あぁゆうのも勝負なんだ。
僕、全然わかんなかった。 よし、今度こそ頑張んなきゃ。
僕は気合をいれた。 フミはカズ先生に抱っこされたまま、うっとりとしている。
カズ先生にいい子いい子と撫でられて、ペロペロと舐められている・・・うっ、あれは嫌かも。
くすくすと笑う様にハヤテが僕にジェスチャーしている・・・ぶっすぅー!
どうせ逃げたさ僕は、今度は負けないんだから!!
「ドジだみゃー アヤ」
「みゃっ、勝負だハヤテ」
「みゃっ、よしこいアヤ」
僕はハヤテに飛びかかる・・・
ハヤテはすっと避けて僕にパンチを繰り出す、背中にヒット2発。
くそっ、負けないよ、素早く体制を建て直し、首に飛び掛り押し倒した。
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2008.04.26
雄天原 第4章 小猫校 6
アヤは、ハヤテと勝負している。 ハヤテの首筋に飛びついた!!
「うわっ、みゃにすんだ・・・アヤ、みゃ、みゃて・・・うひゃひゃっ、みゃて・・・みゃてって」
僕はハヤテをひっくり返し押さえつけて舐め出した・・・前足の付け根、胸の周り・・・
ハヤテは、擽ったがりの様だ。 ふっふー弱点発見!! オーシ責めてやろうじゃないの!
「僕を笑った罰、受けてみょらうよ〜ハヤテ、覚悟しみゃ」
「みゃて・・・ちょ、ちょっとぉ・・・うひゃひゃひゃっ・・・みゃってくれ〜〜や、やみぇて〜〜」
悶え苦しがっているハヤテを、のんびり眺めているフミと目が合った。
「くすっ、そうみゃ・・・ハヤテそれに弱いみゃ・・・アヤ良く分かったみゃ」
「みゃっ、やっぱり〜!! くすくすっ・・・ みょっとしてあげるみぇ ハヤテ」
僕は更に擽り続けた。 ハヤテの体が震える場所を・・・
「ふぎゃっ、降参! 降参みゃ〜〜!! カズ先生〜〜〜〜〜〜!!」
カズ先生は溜息を付いた・・・いつの間にか後ろにカズ先生!!
「た〜〜く。 ハヤテ・・・もう少し我慢しないか。 しょうがない奴め」
僕を抱き上げ、リボンの結び目を付けてもらった。
僕を撫でて、舐めようとするを、僕は身をよじって回避・・・
カズ先生は目を見張り、笑い出した。
「そうか、そうか、マオ以外はダメか・・・うんうん。 わかった、わかった」
「えっ? いや、僕はそういうつもりじゃ・・・」
「アヤはみゃおが好き〜♪ くすくすっ みんみゃ知ってるみゃ あんみゃどうどうと発言しといて、いみゃ更みゃみ言ってるみょ」
フミは楽しそうに僕に言い寄る・・・ハヤテまでも、ウリウリしてきた。
ガーン!!な、なんとぉ!! 僕、そんな 『 好きです宣言 』 は、してないはず・・・
僕はシュンとなった。 カズ先生は僕を撫でて慰めている・・・
「まぁ、あれだ・・・それもいいさ、好きなモンは好きで・・・」
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「うわっ、みゃにすんだ・・・アヤ、みゃ、みゃて・・・うひゃひゃっ、みゃて・・・みゃてって」
僕はハヤテをひっくり返し押さえつけて舐め出した・・・前足の付け根、胸の周り・・・
ハヤテは、擽ったがりの様だ。 ふっふー弱点発見!! オーシ責めてやろうじゃないの!
「僕を笑った罰、受けてみょらうよ〜ハヤテ、覚悟しみゃ」
「みゃて・・・ちょ、ちょっとぉ・・・うひゃひゃひゃっ・・・みゃってくれ〜〜や、やみぇて〜〜」
悶え苦しがっているハヤテを、のんびり眺めているフミと目が合った。
「くすっ、そうみゃ・・・ハヤテそれに弱いみゃ・・・アヤ良く分かったみゃ」
「みゃっ、やっぱり〜!! くすくすっ・・・ みょっとしてあげるみぇ ハヤテ」
僕は更に擽り続けた。 ハヤテの体が震える場所を・・・
「ふぎゃっ、降参! 降参みゃ〜〜!! カズ先生〜〜〜〜〜〜!!」
カズ先生は溜息を付いた・・・いつの間にか後ろにカズ先生!!
「た〜〜く。 ハヤテ・・・もう少し我慢しないか。 しょうがない奴め」
僕を抱き上げ、リボンの結び目を付けてもらった。
僕を撫でて、舐めようとするを、僕は身をよじって回避・・・
カズ先生は目を見張り、笑い出した。
「そうか、そうか、マオ以外はダメか・・・うんうん。 わかった、わかった」
「えっ? いや、僕はそういうつもりじゃ・・・」
「アヤはみゃおが好き〜♪ くすくすっ みんみゃ知ってるみゃ あんみゃどうどうと発言しといて、いみゃ更みゃみ言ってるみょ」
フミは楽しそうに僕に言い寄る・・・ハヤテまでも、ウリウリしてきた。
ガーン!!な、なんとぉ!! 僕、そんな 『 好きです宣言 』 は、してないはず・・・
僕はシュンとなった。 カズ先生は僕を撫でて慰めている・・・
「まぁ、あれだ・・・それもいいさ、好きなモンは好きで・・・」
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2008.04.27
雄天原 第4章 小猫校 7
アヤはいつの間にか集まってきた猫達に取り囲まれていた。
「風の主守のみゃおと みぃてる・・・目の色も・・・黒い毛も」
「本当だ・・・みぃてる」
口々に言われて・・・アヤは自分の体を見おろす・・・そ、そうかな・・・微妙。
僕、マオに似てる?
でも、マオの様な しなやかな筋力と逞しさは今の僕には無いと思う。
マオの精悍な表情も・・・
僕は苦笑した。 マオのようになりたい・・・マオに肩を並べられる位になりたい。
でも、同じになりたいわけじゃない。
ハヤテはじっと僕を見てる・・・ボソッと呟いた。
「アヤはアヤだ。 マオじゃみゃい。 アヤらしく生きればいい。 俺は、そうおみょう」
「みゃっ、ありがとうハヤテ 僕、頑張るみゃ」
その時、小猫室に、ダイ先生が入って来た。
どきっ。
「カズ、卒業者が出た。見送りを・・・」
「そうか・・・ナギ?」
「あぁ、それと・・・」
僕の方をチラッとダイ先生が見た。 えっ? 何だろう・・・
ダイ先生はカズ先生を奥へ連れ込み、なにやら話している・・・
なんか気になる・・・胸騒ぎがする。
・・・・・・・・・っ・・・マオ?!
ドキン、ドキン、ドキン・・・
胸の鼓動が激しくなる・・・な、何コレ!!
僕は、たまらず・・・そっとカズ先生の傍に近寄った。
「・・・・・・で、容態はどうなんだ」
「危険だ・・・まともにくらって、意識がない・・・突然の事とはいえ・・・僕のミスだ」
な、何? 容態が危険?意識がないって、誰が・・・ま、まさか! マオ?!
ドキン、ドキン、ドキン!
「仕方あるまい、こんなに頻繁に来襲するなんて例がない」
「とにかく、アヤには知らせずに・・・・・・・・・っ・・・アヤ!!」
僕は飛び出した!! マオが・・・マオが!! マオ―――っ!!
「待て、待つんだ、アヤ!!」
「おい、誰でもいいアヤを止めろ!!」
仲間達が僕の前に立ちはだかる・・・
僕には見えない・・・僕の目に映っているのはマオの姿・・・マオ、マオ! マオ!!
立ちはだかる仲間たちを難なく回避し、僕は走り続けた。
嫌 嫌! 嫌!! いやぁ―――っ!!
城のように僕の前から消えるなんて嫌!!
城のように消えたりしないで!!
いやぁ―――っ!!
保猫園と小猫校の共同の盆地を走りぬけ、僕は保猫室へ・・・
険しい表情でキルが入り口に立っていた。
「・・・・・・っ・・・アヤ、いけません。 戻るんです・・・アヤ!!」
素早く、僕を捕まえて、暴れる僕を抱きしめる。
「みゃ――――っ!!!! はみゃして、はみゃしてぇ――っ!! みゃ―おぉ―――っ!!」
保猫室に悲愴な声が響き渡る・・・仔猫達は・・・怯え震え出した・・・
カズ先生とダイ先生が追いついて、保猫室に入って来た。
その光景に驚愕する。
アヤの体から光があふれ出して・・・たくさんの光の粒が上に上がる・・・
弾けるような音と共にピンクのリボンが裂け、床に落ちる。
アヤから放つ光は急激に強くなり・・・体の全てが光の粒になった。
「あ、アヤっ!! ダメェ――――っ!!!!!」
キルは泣き叫ぶ・・・
アヤは光の粒のまま、明り取りの窓から外へ飛び出した。
「キル・・・すまん、俺のミスだ・・・すまん」
「・・・・・・アヤっ・・・アヤっ・・・あぁぁぁぁっ」
「アヤの思う通りに・・・やらせてあげようキル。 リボンを引きちぎる程の強い想いなんだ・・・ 僕らに出来る事を・・・」
ダイ先生は、アヤの付けていたピンクのリボンを床から拾い上げると、
外に向かって走り出した。
カズ先生は止め処なく涙を流しているキルを、しっかりと抱きしめた。
遅れて 入って来た小猫校の生徒は、その場の状況がつかめず・・・
怯えている仔猫達の傍に行き、仔猫たちをなだめ始めている。
「ダイ、頼むぞ」
ダイ先生の後姿を見詰めながら、カズ先生は低く呟いた。
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「風の主守のみゃおと みぃてる・・・目の色も・・・黒い毛も」
「本当だ・・・みぃてる」
口々に言われて・・・アヤは自分の体を見おろす・・・そ、そうかな・・・微妙。
僕、マオに似てる?
でも、マオの様な しなやかな筋力と逞しさは今の僕には無いと思う。
マオの精悍な表情も・・・
僕は苦笑した。 マオのようになりたい・・・マオに肩を並べられる位になりたい。
でも、同じになりたいわけじゃない。
ハヤテはじっと僕を見てる・・・ボソッと呟いた。
「アヤはアヤだ。 マオじゃみゃい。 アヤらしく生きればいい。 俺は、そうおみょう」
「みゃっ、ありがとうハヤテ 僕、頑張るみゃ」
その時、小猫室に、ダイ先生が入って来た。
どきっ。
「カズ、卒業者が出た。見送りを・・・」
「そうか・・・ナギ?」
「あぁ、それと・・・」
僕の方をチラッとダイ先生が見た。 えっ? 何だろう・・・
ダイ先生はカズ先生を奥へ連れ込み、なにやら話している・・・
なんか気になる・・・胸騒ぎがする。
・・・・・・・・・っ・・・マオ?!
ドキン、ドキン、ドキン・・・
胸の鼓動が激しくなる・・・な、何コレ!!
僕は、たまらず・・・そっとカズ先生の傍に近寄った。
「・・・・・・で、容態はどうなんだ」
「危険だ・・・まともにくらって、意識がない・・・突然の事とはいえ・・・僕のミスだ」
な、何? 容態が危険?意識がないって、誰が・・・ま、まさか! マオ?!
ドキン、ドキン、ドキン!
「仕方あるまい、こんなに頻繁に来襲するなんて例がない」
「とにかく、アヤには知らせずに・・・・・・・・・っ・・・アヤ!!」
僕は飛び出した!! マオが・・・マオが!! マオ―――っ!!
「待て、待つんだ、アヤ!!」
「おい、誰でもいいアヤを止めろ!!」
仲間達が僕の前に立ちはだかる・・・
僕には見えない・・・僕の目に映っているのはマオの姿・・・マオ、マオ! マオ!!
立ちはだかる仲間たちを難なく回避し、僕は走り続けた。
嫌 嫌! 嫌!! いやぁ―――っ!!
城のように僕の前から消えるなんて嫌!!
城のように消えたりしないで!!
いやぁ―――っ!!
保猫園と小猫校の共同の盆地を走りぬけ、僕は保猫室へ・・・
険しい表情でキルが入り口に立っていた。
「・・・・・・っ・・・アヤ、いけません。 戻るんです・・・アヤ!!」
素早く、僕を捕まえて、暴れる僕を抱きしめる。
「みゃ――――っ!!!! はみゃして、はみゃしてぇ――っ!! みゃ―おぉ―――っ!!」
保猫室に悲愴な声が響き渡る・・・仔猫達は・・・怯え震え出した・・・
カズ先生とダイ先生が追いついて、保猫室に入って来た。
その光景に驚愕する。
アヤの体から光があふれ出して・・・たくさんの光の粒が上に上がる・・・
弾けるような音と共にピンクのリボンが裂け、床に落ちる。
アヤから放つ光は急激に強くなり・・・体の全てが光の粒になった。
「あ、アヤっ!! ダメェ――――っ!!!!!」
キルは泣き叫ぶ・・・
アヤは光の粒のまま、明り取りの窓から外へ飛び出した。
「キル・・・すまん、俺のミスだ・・・すまん」
「・・・・・・アヤっ・・・アヤっ・・・あぁぁぁぁっ」
「アヤの思う通りに・・・やらせてあげようキル。 リボンを引きちぎる程の強い想いなんだ・・・ 僕らに出来る事を・・・」
ダイ先生は、アヤの付けていたピンクのリボンを床から拾い上げると、
外に向かって走り出した。
カズ先生は止め処なく涙を流しているキルを、しっかりと抱きしめた。
遅れて 入って来た小猫校の生徒は、その場の状況がつかめず・・・
怯えている仔猫達の傍に行き、仔猫たちをなだめ始めている。
「ダイ、頼むぞ」
ダイ先生の後姿を見詰めながら、カズ先生は低く呟いた。
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2008.04.28
雄天原 第4章 小猫校 8
アヤは光の粒の集団となり、保猫室の明り取りの窓から飛び出した。
マオ、マオ! マオ!!
マオ消えないで!!
アヤの心の中はマオ一色だった。 一刻も早くマオの顔を見たくて心が逸る。
強風がアヤの周りに巻き起こり、マオの巣穴まで飛んでいった。
途中、大鳥の群がアヤに襲いかかろうとしたが強風に煽られ、近づく事も出来ない。
マオの巣穴がある岩山が見えてきた。
光の粒は煌きながら、1つにまとまり形作る・・・黒猫のアヤの形に。
トンと巣穴の入り口に降り立ち、ゆっくりと巣穴に入る・・・
「みゃお・・・ みゃおぉ 」
心配で心配で、アヤは震える・・・マオ、マオ・・・
巣穴には、2つの影・・・
えっ? マオ以外の誰かがいる!!
ショックを隠しきれない。
僕以外の猫が、マオの巣穴に居るなんて考えてもみなかった。
あ・・・ 僕・・・
マオは僕の事・・・迷惑だったんじゃ・・・
僕を保猫園に送って行って、やっと恋人と一緒に居られるようになったんじゃないのか・・・
「誰!! そこに居るのは、シャーッ!!」
威嚇した声が聞こえ、一瞬後、 僕のまん前に、真っ白な大猫が現れた!!
「みゃっ!!」
びっくりして飛びのく事も出来ず、圧し掛かられた・・・お、重い。
「ふみゃ――っ!! 誰みゃっ、みゃおの傍に居るの誰みゃっ!!みゃおは? みゃおは?」
「えっ? 黒猫?・・・・・・・・っ・・・!! Level 4位の・・・ アヤ? あなたアヤね!!」
僕の上から降りようとせず、押さえつけながら僕の匂いをしきりに嗅いでいる。
「間違いない、マオの匂い・・・アヤ何で、ここに来たの!! 何で小猫校に隠れてないの!危ないじゃない!!」
「みゃお、意識みゃいって・・・危険だって聞いた・・・僕、みゃお心配・・・みゃお消えないで」
「・・・・・・・・っ・・・あんのバカ教猫師!! あれ程、アヤに知られない様にって念を押したのに!!」
大白猫は怒りの形相で・・・僕の上に居る・・・怖ぃ!!マジ怖ぃって!!物凄い迫力だ!
この猫は・・・マオの恋人なんだろうか・・・
僕はとても切なくて悲しくて胸が締め付けられた・・・マオ・・・
「みゃお・・・ みゃお・・・ みゃおぉぉ―――っ!!」
「あ、あぁ・・・ごめんなさい、今マオは意識がないのよ、 僕はナギ、マオのクラスメートよ」
ゆっくりと僕の上から退いてくれた。
クラスメート? でも、マオの巣穴に居てマオの看病してる・・って事は、
マオの恋人・・・なんだよね・・・僕の心は複雑に絡み合ってスッキリしない。
( 雄天原 もくじへ ) ≪次も読む
マオ、マオ! マオ!!
マオ消えないで!!
アヤの心の中はマオ一色だった。 一刻も早くマオの顔を見たくて心が逸る。
強風がアヤの周りに巻き起こり、マオの巣穴まで飛んでいった。
途中、大鳥の群がアヤに襲いかかろうとしたが強風に煽られ、近づく事も出来ない。
マオの巣穴がある岩山が見えてきた。
光の粒は煌きながら、1つにまとまり形作る・・・黒猫のアヤの形に。
トンと巣穴の入り口に降り立ち、ゆっくりと巣穴に入る・・・
「みゃお・・・ みゃおぉ 」
心配で心配で、アヤは震える・・・マオ、マオ・・・
巣穴には、2つの影・・・
えっ? マオ以外の誰かがいる!!
ショックを隠しきれない。
僕以外の猫が、マオの巣穴に居るなんて考えてもみなかった。
あ・・・ 僕・・・
マオは僕の事・・・迷惑だったんじゃ・・・
僕を保猫園に送って行って、やっと恋人と一緒に居られるようになったんじゃないのか・・・
「誰!! そこに居るのは、シャーッ!!」
威嚇した声が聞こえ、一瞬後、 僕のまん前に、真っ白な大猫が現れた!!
「みゃっ!!」
びっくりして飛びのく事も出来ず、圧し掛かられた・・・お、重い。
「ふみゃ――っ!! 誰みゃっ、みゃおの傍に居るの誰みゃっ!!みゃおは? みゃおは?」
「えっ? 黒猫?・・・・・・・・っ・・・!! Level 4位の・・・ アヤ? あなたアヤね!!」
僕の上から降りようとせず、押さえつけながら僕の匂いをしきりに嗅いでいる。
「間違いない、マオの匂い・・・アヤ何で、ここに来たの!! 何で小猫校に隠れてないの!危ないじゃない!!」
「みゃお、意識みゃいって・・・危険だって聞いた・・・僕、みゃお心配・・・みゃお消えないで」
「・・・・・・・・っ・・・あんのバカ教猫師!! あれ程、アヤに知られない様にって念を押したのに!!」
大白猫は怒りの形相で・・・僕の上に居る・・・怖ぃ!!マジ怖ぃって!!物凄い迫力だ!
この猫は・・・マオの恋人なんだろうか・・・
僕はとても切なくて悲しくて胸が締め付けられた・・・マオ・・・
「みゃお・・・ みゃお・・・ みゃおぉぉ―――っ!!」
「あ、あぁ・・・ごめんなさい、今マオは意識がないのよ、 僕はナギ、マオのクラスメートよ」
ゆっくりと僕の上から退いてくれた。
クラスメート? でも、マオの巣穴に居てマオの看病してる・・って事は、
マオの恋人・・・なんだよね・・・僕の心は複雑に絡み合ってスッキリしない。
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2008.04.30
雄天原 第4章 小猫校 9 ライバル?
「こっちよ」
わかってる・・・僕は ここで寝てたんだもん・・・マオに世話してもらっていたんだモン。
マオに、とっても優しくしてもらっていたんだモン・・・僕、知ってるよ。
ナギという大白猫に案内されてムッとしてしまった。
この猫がマオの恋人ならなおの事・・・ジェラシーを抑えきらなかった。
「・・・・・・・・っ・・・!!」
あ・・・何?!この人・・・誰?!
干草の上に、逞しい男の人が横たわっていた。
黒髪の・・・贅肉の少ない・・・とても均整の取れた肉体・・・ あっ!!あの尻尾は!!
「みゃお!!」
僕は走り寄った。 この尻尾は僕の知ってるマオの尻尾だ!!
この尻尾で僕を撫でてくれたんだ!!
あの暗いトンネルの中で、僕に案内してくれたマオの尻尾だ!! 忘れるわけない!!
僕はマオの尻尾にすりすりと擦り付いた。
「・・・・・・っ・・・アヤ、これがマオだってわかるの?」
「これ、みゃおの尻尾みゃっ!! これ、みゃお 忘れるわけみゃい!!」
僕は泣き出した!! 心が苦しい・・・マオ、マオ、マオ!!
僕、マオが好き、マオが好き!マオが好き!!
消えないでマオ!!
マオの体は、体温が低かった・・・ぞくっ!! 怖い!! 嫌!!マオ!!
「みゃお、みゃお、消えちゃ嫌、みゃお!!」
うつ伏せになったマオの体を僕は舐める・・・僕はマオが好き!!
マオの体はキズだらけだった。
あちこちに、血が滲んでいる。
「アヤ血は舐めちゃダメ、子供の猫は、他の猫の血は毒なのよ!! アヤ止めなさい・・・って聞かないのね・・・ったく、しようのない子・・・くすっ、よっぽどマオが好きなのね」
僕は構わず舐めた・・・マオだって血だらけの僕の体を舐めてくれたんだモン・・・
マオの血の味は、美味だ・・・ 少しして体が熱くなる・・・な、何これ!!
僕の体が・・・あっ、やだ!! 何これ!!あつ、熱い・・・熱い!!
「・・・・・っ・・・アヤ!! ちょっと大丈夫・・・ あっ!!アヤ、リボンどうしたの?大変!!」
「弾けたみゃっ・・・僕のリボン・・・もうみゃい」
「えっ!! 何それ!! そんな事聞いた事ない!! アヤあなたって子は!!」
気持ちが悪い・・・
体を震わせながらマオの上に圧し掛かるように、アヤは自分の体を乗せた・・・
アヤの体が発光し始める・・・
「・・・・・・・っ・・・アヤっ!! あなた獣人化を・・・っ・・・えっ?!」
獣人化と思ったら・・・違う、これは違う!! これは!! 危険、危険だ!!
「みゃっ・・・みゃお・・・みゃお・・・好き ・・・消えみゃいで」
アヤはマオの傷口を舐め続ける・・・舐めた場所から光の粒が迸る。
光の粒は集まり・・・緑色に発光し始めた。
アヤの体は強烈な光を発光して・・・アメーバーのようにブレ、形が定まらない。
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わかってる・・・僕は ここで寝てたんだもん・・・マオに世話してもらっていたんだモン。
マオに、とっても優しくしてもらっていたんだモン・・・僕、知ってるよ。
ナギという大白猫に案内されてムッとしてしまった。
この猫がマオの恋人ならなおの事・・・ジェラシーを抑えきらなかった。
「・・・・・・・・っ・・・!!」
あ・・・何?!この人・・・誰?!
干草の上に、逞しい男の人が横たわっていた。
黒髪の・・・贅肉の少ない・・・とても均整の取れた肉体・・・ あっ!!あの尻尾は!!
「みゃお!!」
僕は走り寄った。 この尻尾は僕の知ってるマオの尻尾だ!!
この尻尾で僕を撫でてくれたんだ!!
あの暗いトンネルの中で、僕に案内してくれたマオの尻尾だ!! 忘れるわけない!!
僕はマオの尻尾にすりすりと擦り付いた。
「・・・・・・っ・・・アヤ、これがマオだってわかるの?」
「これ、みゃおの尻尾みゃっ!! これ、みゃお 忘れるわけみゃい!!」
僕は泣き出した!! 心が苦しい・・・マオ、マオ、マオ!!
僕、マオが好き、マオが好き!マオが好き!!
消えないでマオ!!
マオの体は、体温が低かった・・・ぞくっ!! 怖い!! 嫌!!マオ!!
「みゃお、みゃお、消えちゃ嫌、みゃお!!」
うつ伏せになったマオの体を僕は舐める・・・僕はマオが好き!!
マオの体はキズだらけだった。
あちこちに、血が滲んでいる。
「アヤ血は舐めちゃダメ、子供の猫は、他の猫の血は毒なのよ!! アヤ止めなさい・・・って聞かないのね・・・ったく、しようのない子・・・くすっ、よっぽどマオが好きなのね」
僕は構わず舐めた・・・マオだって血だらけの僕の体を舐めてくれたんだモン・・・
マオの血の味は、美味だ・・・ 少しして体が熱くなる・・・な、何これ!!
僕の体が・・・あっ、やだ!! 何これ!!あつ、熱い・・・熱い!!
「・・・・・っ・・・アヤ!! ちょっと大丈夫・・・ あっ!!アヤ、リボンどうしたの?大変!!」
「弾けたみゃっ・・・僕のリボン・・・もうみゃい」
「えっ!! 何それ!! そんな事聞いた事ない!! アヤあなたって子は!!」
気持ちが悪い・・・
体を震わせながらマオの上に圧し掛かるように、アヤは自分の体を乗せた・・・
アヤの体が発光し始める・・・
「・・・・・・・っ・・・アヤっ!! あなた獣人化を・・・っ・・・えっ?!」
獣人化と思ったら・・・違う、これは違う!! これは!! 危険、危険だ!!
「みゃっ・・・みゃお・・・みゃお・・・好き ・・・消えみゃいで」
アヤはマオの傷口を舐め続ける・・・舐めた場所から光の粒が迸る。
光の粒は集まり・・・緑色に発光し始めた。
アヤの体は強烈な光を発光して・・・アメーバーのようにブレ、形が定まらない。
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